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海の彼方から…王子×ショコラティエ part.28

やがてリムジンは古びたお屋敷についた

古いけど、それがいいレトロ感を醸し出していて、童話の中にいるみたい

それはセピアカラーの風景に艶やかな薔薇が彩りを加えているからかもしれない

まだ工事中なのか、あちこちに職人さんの姿が見えた

「ここはね、真鈴様がジョシュア様から任されてる所なのよ~󾠔」

ジェシカさんはちょっと自慢気に広大な敷地を見回した

「元々没落貴族のお屋敷だったんだけどね。この畑もみんなぶどう畑だったの󾠔それを今、メロン畑に改装中なの」

ぶどうからメロン?

いまいちピンと来ない

「土壌の成分検査と気候や風向き、温度とかを考えるとメロンが1番合ってたの」

真鈴様は丁寧に教えてくれる

「前の貴族の爺様がぶどうにこだわり過ぎて赤字続きだったのよん󾠔ワインが好きだって言うだけで」

ジェシカさんが肩をすくめた

そんな何の計算もなく?好き嫌いだけで?

お金持ちってよくわからないお金の使い方をするのね

「ちょっとここの夫人がとある王子様にちょっかいを出してね。ジョシュア様が鉄拳制裁でこのお屋敷を没収したの。その後もオイタが過ぎたからボッコボコにされちゃったわ~󾠔」

結構恐いことをジェシカさんは満面の笑みで教えてくれる

「…権力ってこう使うのよ」

意味深な呟きが耳元で聞こえた

それはジェシカさんのいつもの声じゃなくて

おそらく…男性だった時の声だ

訳が分からないけど…妙に体が震えた




その後、畑に案内された

真鈴様が色々指示を与えているのを黙って見ている

そして取れたてのメロンを作業していた人が持ってきてくれた

1口食べてみる

「甘ぁい!」

思わず顔が緩んで声が出た

凄くみずみずしくって甘味が強い

スイーツにしたらいいかも

「これ、ワインにならないかしら」

真鈴様が私に尋ねた

え…

ワイン?

こんなに甘いのに?

確かにメロンのワインってあるけど

「もったいないな…」

つい、声に出しちゃった

「え?」

真鈴様が目をクルッと見開いた

やばい…!つい同年代の友達感覚で喋っちゃった!

「いいのよ…気にしないで何でも言って。意見が聞きたくて同行してもらったんだから」

真鈴様がにっこり笑ってくれてくれて、ほっと息を吐いた

じゃあ、遠慮なく言っちゃおうかな

「あの…これだけ甘味のあるメロンだったらワインだと私だと悪酔いしちゃいます」

私の言葉に思わずジェシカさんが吹き出した

「華恋ったらどれだけ飲むのよぉ󾠔」

……っ

そうだった

前に優里とやけ酒で飲んだ時、甘いワインだった

その時の二日酔いのひどさをつい思い出したのだ

まぁ…そうじゃなくても

「ショコラで使うよりもっとケーキやゼリーとかのスイーツとか…あっ!日本のかき氷とか!」

「かき氷…」

真鈴様の目がキラキラッと輝いた

「ワインは大人だけの飲み物だけどかき氷とかアイスクリームとかだったら大人も食べるし…何より今の子供達が真鈴様のメロンを食べて幸せな気持ちになって、大きくなって大人になった頃は真鈴様は王妃様になってるし」

きっと幸せな気分で王妃様を見つめるだろう

子供の頃に食べた甘くて美味しいメロンの思い出と共に…

「子供…」

真鈴様が遠い目をした



…マズいこと言っちゃたかな




~つづく~

Category - 王子×ショコラティエコラボ

1 Comments

はやみん  

華恋ちゃんは無意識にいろんな人達の為になる事をできる人なんだなぁと改めて思いました(*^^*)

真鈴様はこれからの未来が少しずつ見えてきたのでは☆

ジェシカさん「権力はこう使うのよ」って
怖いですよ~((((;゜Д゜)))

2014/07/23 (Wed) 14:17 | REPLY |   

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