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真っ白な3月~天王寺豊~7

Category - 特別捜査☆24時
バンっと激しい音がして、反射的に顔を上げて身構える

そこには覆面で顔を隠した男が3人、棒状の物を持って駆け込んで来ていた

「水瀬っ!!」

男達は水瀬警部補に真っ直ぐ向かって行く

キャァァ!と会場から悲鳴が上がる

警察官が悲鳴って!

一瞬そう思ったが、それよりも先に体が動いた

「事務職は下がって!」

私は飛び出して水瀬警部補の前に立ち塞がった

「私も刑事なんだけど?」

全く慌てた様子のない水瀬警部補の声が背後からした

ふっと力が抜ける

「すいません…つい」

「ありがとう。たまには守られるのもいいものよね」

はははと水瀬警部補は笑った

守る対象がパニックに陥っているか、落ち着いているかは大きく態勢に関わる

それでいったらこんな楽なマルタイ(※SPによる警護対象者・捜査機関による捜査対象者など、警察業務上何らかの対象となっている人物)はいない

「助かります」

短く答えて周りに視線を向けると

講演会に来ていた女性警察官の半数以上が会場の後ろに固まっている

かろうじて前面にいるのは現場慣れしている刑事か

さっきまで私に悪態をついていた大阪府警の女性は1人が前に、後は後方にいた

「警視庁に不審者て…!警備どないなってんねん!」

ドスの利いた大阪弁が響きわたった

一目見て、絶対現場の人間だとわかる

ごもっともです…

私は警視庁代理として頷いた

有り得ない!こんな事!

けど、そんなこと言ってられない

私は飛びかかろうとする覆面男達に腰を落として身構えた

「ウオォォォ!」

雄叫びを上げて男達は襲いかかってきた

拳銃じゃないなら防御を少なめに、後はひたすら投げ飛ばす!

私は振りかざされた棒をよけて相手の懐に入った

入れたらこっちのもの!

うりゃ!!

ドンっ!

男は床に伸びた

「弱いやん!」

伸びた男を真っ赤なハイヒールがふんずけていた

グエッ!とカエルを潰したような声がした

「こんな棒切れ1つで私に逆らおうって言うの?!100年早いっ!」

私が手錠を掛けている間に水瀬警部補は自ら前に出て男の腕をねじ上げていた

さすが…と言うべきか

おっと!あと1人!

振り返ると最初に踏んづけた真っ赤なヒールの大阪府警の女性が覆面男のみぞおちにその見事な脚を食い込ませていた

ぐうの音も出ないまま…男達は床に沈んだ

凄い…脚力

あんなピンヒールで重心を安定させれるなんて

「やるやん!アンタ」

府警の女性がニヤリと笑った

…一瞬、極妻を思い浮かべてしまった

「どうも…」

妙なタイミングで褒められて思わず頭を下げていた

「あ~あ…見事に伸びちゃったじゃん」

「だから言ったろうが…事務の男じゃ返り討ちにあうって」

ん?

聞き慣れた声が…

「○○に投げ飛ばされたのは警備部のヤツだよな…」

「警備部じゃあかんやろ」

「…警備が仕事」

「警察官はみんな訓練受けてるはずなんだけどなぁ」

「事務職には日々の訓練はありません」

更に聞き慣れた声

振り返ると2課のメンバーが勢揃いしていた

「な、なにしてるんですか!」

キッと睨むとみんなに押し出されるように天王寺さんが前に出てきた

「押すなや!」

一応抵抗している

「豊さん!これは?」

「こ、これはやなぁ~野村さん発案なんや!そう!野村さんが悪い!」

はぁ?意味不明なんですが

「講演会の途中で暴漢を入れてやなぁ~緊急時の対応を見ようってな事をあの上司2人が…」

その言葉に『上司2人』を見ると野村さんがVサインをして桐沢さんの後ろに隠れていた

なんなのよ!一体…

「要は私の講演会を潰したかったわけね…」

「違う!知美ちゃん違うってば!これは警察官の緊急対応テストって言うかぁ~ね?桐沢課長」

「俺を巻き込むんじゃねぇ!」

水瀬警部補がギッと野村さんを睨むと言い訳をしながら更に桐沢さんを押し出していた

ところてん式に天王寺さんが私の目の前まで押し出されてきた

「つ、つまりや…お前は俺が背中を預けられる女やって…」

ん?

何でシドロモドロ?

こうなったらこういう時に理論的に説明できる人に聞いた方が早い

私は2課の面々に目をやった

「俺?」

キョトンとする浅野さんには首を振った

単語だけじゃまとめるのが大変

「私でしょうか?」

いやいや…

他県の皆さんの前で京橋さんのセクハラ変態発言を晒す訳にはいかない

私は強めに首を振る

「え?僕?!」

瑛希君が目を白黒させる

それは可哀想

「…俺しかいないよな」

自信満々に花井さんがにやつく

こういう時には目立つの大好きジャイアンに任せよう

本人には言えないけど…

私はコクリと頷いた

「なんで一沙やねん!」

一人納得してない人は放置しておく

「要はこの筋肉バカが」

花井さんが顎で天王寺さんを指した

「きっと大阪府警からお前が嫌みを言われるだろうから、実力を見せてやりたいって言ったら…野村さんがすぐに乗って、○○が強い一人前の刑事に見せたいなら暴漢を差し向けようと画策したわけだ」

なんですと?!

じゃあ、投げ飛ばしたこの男達は…

「野村さんの理不尽な命令に従わされた可哀想な警備課の連中だ」

警備課…身内じゃないの!

「まさかここまで伸ばされるとは思わなかったけど…」

言い訳のように野村さんが呟いた

「せやから、これでわかったやろ!○○は俺が安心して背中を預けられる女やて」

天王寺さんは大阪府警の婦警さん達を見回した

「お前らも素直に認めろや!これが俺が背中も人生も預けられる女や!俺の嫁や!」

天王寺さんの声が会場に響き渡った

俺の嫁…

俺の嫁…っ

俺の嫁ぇぇぇ?!

顔が、顔が噴火するっ!!

なのに天王寺さんは満面のどや顔で大阪府警の女性陣に胸を張っている

どういう神経なのよぉ!


~つづく~

Category - 特別捜査☆24時

3 Comments

ちこりん  

有難うございます(^^)v

待ちますよ~、ええ(^m^)連載が無理なら、突発的なSSでも……(*^□^*)あかんか???

私、待つわ~♪


2014/07/25 (Fri) 21:14 | REPLY |   

chika  

ちこりんさん♪

お誕生日おめでとうございます~ヽ(^0^)ノ

構想は出来てたけどなかなか進まずお待たせしております

続きも末長くお待ちくださいませヾ(≧∇≦)

2014/07/25 (Fri) 16:42 | REPLY |   

ちこりん  

まさかまさかの、特捜更新(//∀//)ニヨニヨ

「背中も人生も預けられる女。俺の嫁や!!」←朝から、悶絶!!脳内リピしまくり(汗)
私事ですが本日誕生日だったので、嬉しさ倍増です♪chikaサン、有難うございます(≧▼≦)
続きは、ゆっくり待ちます(笑)

腰、大丈夫ですか??

2014/07/25 (Fri) 16:29 | REPLY |   

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