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夢恋城へ…ようこそ…

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海の彼方から…王子×ショコラティエ part.31

あ然とする私を抱きしめながらジョシュア王子は私の背中ポンポンっと叩いた

これは…

どう考えても恋愛感情のこもったハグではなくて、どっちかって言うと逆転サヨナラホームランを打った選手をハグする監督に近いような…

「……」

一吹さんも茫然としていた

「真鈴が食事をしたぞ!お前と出掛けてから、腹が減ったと!」

え…そうなの?

「何かが吹っ切れたような顔をしていた!真鈴に何を言った?何の魔法をかけたんだ?」

ジョシュア王子は満面の笑顔で私の顔を覗き込んだ

ジョシュア王子って…

こんな風に笑うんだ

ずっと王子らしい威厳ある表情で、いつもムスッとしていた

きっと怖い人なんだと、ずっと思っていた

本当はこんなに無邪気な笑顔を持っているんだ

心の底から真鈴様が大好きなんだね

「真鈴の笑顔は一吹のショコラを食べてからだ!ああ、そうだ!お前達に褒美のとらそう!なにがいい?国民栄誉賞でもいいな!いや、具体的にドレスヴァンの永住権でもいいぞ!」

えええええっ…!

そんな大袈裟な!

慌てて一吹さんを振り返ると複雑そうな笑みを浮かべている

「それでは王子…」

なにか欲しいものあるの?

思いがけず言い出した一吹さんを不思議に思う

見返りなんて欲しがらない人なのに

「ああ、何でも言え」

「取りあえず…私の恋人を離していただいてよろしいでしょうか」

「あ…」

そこで初めて私を抱き締めたままだと気づいたジョシュア王子は慌てて体を離した

…私も忘れていた

「す、すまん!」

急に顔を赤くしてジョシュア王子は頭を下げた

い、一吹さん、強い…っ

ようやく離して貰えて一吹さんの横に戻った

今から思えば

…いい香りしたな

一吹さんには言えないけど

ちょっとした気まずい空気をタイミングよく部屋に入ってきたジャンさんが破った

「ジョシュア様!ここにおいででしたか 真鈴様がお探しでございますよ」

「ああ、そうか!わかった!すぐに行く!」

ジョシュア王子は素早く踵を返した

「2人ともちゃんとジャンに言っておけよ!遠慮はいらん!いや、遠慮は禁止とするからな」

それだけを言うとジョシュア王子は慌ただしく部屋を出て行った

その姿を頭を下げて見送るとジャンさんはそっと扉を閉じた

「あのようにはしゃがれるジョシュア様はめったに見られません。結構レア物です」

ジャンさんはクスクスっと笑う

ご主人様をレア物って言うかなぁ

なんかジャンさんって面白い

「ジョシュア様のおっしゃった通り、真鈴様は普通にお食事をなさいました。これはジョシュア様だけではなく、我々使用人一同揃ってお礼申し上げます」

ジャンさんは深々と頭を下げた

「いえ、そんな俺達は…いつも通り過ぎにショコラを作っただけですから」

一吹さんの隣で私も大きく頷いた

特別な事は何もしていない

いつものように誠心誠意込めて笑顔になって欲しくて作っただけ

そうよね?一吹さん

私が見上げると一吹さんは柔らかく微笑んだ

「真鈴様の笑顔が最高のご褒美ですよ」

「……」

一吹さんってば

ジャンさんが絶句しちゃったじゃない

私もだけど

「…そのようにお伝えさせて頂きます…」

ジャンさんは執事スマイルを浮かべて去っていった

…一吹さんって

時々私の予想を超えてしまう

言葉の出ない私を一吹さんは不思議そうに首を傾げて見つめて微笑んで

ゆっくりと抱きしめてくれた



~つづく~

Category - 王子×ショコラティエコラボ

2 Comments

はやみん  

あっ(゜ロ゜)
一吹さんの嫉妬スイッチが入ってしまった!?

2014/08/03 (Sun) 10:43 | REPLY |   

まひろ  

確かにはしゃぐジョシュなんて、キワモノ~(^o^)

2014/08/03 (Sun) 02:48 | REPLY |   

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