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海の彼方から…王子×ショコラティエ part.32

一吹さんはぎゅうっと抱きしめて、はぁっと息を吐いた

なんだか切なげに感じる

何も言わないでずっと抱きしめているだけだ

「…一吹さん?」

「うん…」

「どうしたんですか?」

ジョシュア王子に抱きしめられたことに怒ってるのかな…

衝撃過ぎて逃げれなかったというか

逃げたら失礼にあたるのかとか考えちゃったのもあるし

一吹さんにしたら面白くないよね…うん

反省しなきゃ

「一吹さん…あの、ごめ…」

「華恋ちゃん、ごめん…」

同時に言い出して

顔を見合わせた

どうして一吹さんがごめんって?

顔を見上げると、眉をしかめた一吹さんの顔があった

「ジョシュア王子に抱きしめられた華恋ちゃんを咄嗟に奪い返せなかった…」

そのこと?

ちゃんと取り戻してくれたじゃない

『私の恋人を離して頂いてよろしいですか?』

…って

一国の王子様に面と向かって言うなんてハラハラしちゃった

もちろん、嬉しかったけど

「男なら王子でも国王でも守れなきゃ…」

嬉しいけど…

一吹さんが罰せられたら嫌だからそんなにストイックにならなくても…

「でも嬉しい…」

こうして守ってくれる事が…

あらゆる事から守ってくれる

信じてる

けど人は勝手だ

守られて嬉しいのに、時折頭をかすめる令嬢の自信満々な冷たい笑みにまだ怯えてる

一吹さんがそばにいる時は体を張って守ってくれる

それは信じてる

けれど彼女のやり方は一吹さんのいない所で外堀から埋めて追い詰めてくる

一吹さんの迷惑にならないように、レ・クランを守ろうと私がもがくほど女郎蜘蛛の糸は私を身動きできなくさせる

それが怖い

一吹さんのように知恵やブレーンを使って糸をほどく術を私は持っていない

非力だ…

それが怖い…怖くて仕方ないけど、口にすれば一吹さんに心配をかけてしまう

思考のスパイラルに迷い込んで胸が苦しくなる

そんな悩みを真鈴様とジェシカさんは聞いてくれた

信じるしかない…

真鈴様はそう言ってくれた

信じ合う事が何よりも強い絆を生むのだと

『それを私も忘れていたわ…ジョシュアだって苦しいって、変わらず愛してくれているって…』

真鈴様はちょっとすっきりしたような笑みを浮かべていたっけ

それは…凄く美しい横顔だった

「時々、華恋ちゃんを閉じ込めてしまいたくなるよ…」

一吹さんはそっと頬を撫でてくれる

「仕事して生き生きとしている華恋ちゃんも大好きな癖に矛盾してるよね」

「私だって…誰にでも優しくってフェミニストな一吹さんが大好きだけど、ずっとアトリエにいてくれたら…安心、かも…」

自分で言って語尾が消えそうになる

女性と接しないでなんてムチャなわがままだ

「華恋ちゃんもそう思ってくれるなら、嬉しいよ」

大人にならなきゃって2人で顔を見合わせて笑った

そして一吹さんがそっと耳元で囁いた

「せめて夜だけは…独占させて…」

…はい

私を好きに独占してください

一吹さんも私だけのもの…

夜だけは私達だけの…



私は一吹さんに抱き上げられてベッドに連れていかれた

甘い甘い…2人だけの夜はそっとふけていった

翌日の大騒ぎを想像も出来ずに…



~つづく~

Category - 王子×ショコラティエコラボ

2 Comments

織姫  

一吹さんの取り戻し方、
とってもスマートで素敵だったのに~(/≧◇≦\)

だんだんワイルドになるのかな♪

明日の騒ぎが気になります~(*^^*)♪

2014/08/04 (Mon) 15:02 | REPLY |   

Kまる  

ジェントルマンで大人な一吹さんだったのに、最近は何だか可愛く感じちゃいます(♡_♡)♪

この後の大騒ぎって何だろう~??...ドキドキそわそわ(×_×)

2014/08/04 (Mon) 13:12 | REPLY |   

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