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夢恋城へ…ようこそ…

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海の彼方から…王子×ショコラティエ part.47

やがて一吹さんは高い建物がほとんど見えなくなった穏やかな丘陵を走っていく

「このあたり…かな?」

スピードを落として周りを見回すと道端に車を止めた

何があるんだろう?

テーマパークとかも無さそうだし

どちらかというとピクニックするのに良さそうだ

けれどその割には厳つい門があって、衛兵みたいな人が直立不動で立っていたりなんかする

妙に不釣り合いだ

一吹さんはその衛兵に声を掛けた

すると軍隊のようにきびきびとした動作で敬礼をすると門を開けてくれた

「ここで合ってたみたいだよ」

ほっとしたように一吹さんが私に手を差し伸べた

「ドレスヴァンは規律が他国と比べて凄く厳しいからね。王家縁の場所に庶民が無断で入っちゃたら厳罰にされちゃうんだ」

…厳罰って

「牢屋に入れられるとかかな」

思わず冷たい石畳の暗い幽閉部屋を思い浮かべてしまう

現代じゃそんな訳ないのに

中世の風景を思い描くのはドレスヴァンがまだそんな名残のある街並みだからかな

甲冑を着た騎士が馬に乗って出てきそう

「ジャンさんが事前に話を通してくれたんだよ。じゃなきゃ絶対に入れない場所なんだ」

一吹さんは私の手をぎゅっと握ってくれる

「どうしても華恋ちゃんと行きたかったんだ」

気のせいかちょっと緊張してる?

私は思わず一吹さんを見上げた

ひょっとして凄く怖い場所だったりするのかな

高いとか

狭いとか

暗いとか




幽霊が出るとか?




まさかそんな所に連れて行かないよね?

絶対違うと言い切れないところが、たまに意地悪になる今の一吹さん

心していよう…

ちょっとした森を散策する

人が集まるような所じゃなさそうなのに凄く綺麗に整備されている

歩きやすいってすぐわかる

そっか

王家縁の場所だもんね

でも、そんな所に何の用事があるんだろう

一杯疑問はあるけれど、取りあえず今は一吹さんに黙ってついて行ってみる

「あ…あれだ」

一吹さんが小さく囁いた

その視線の先には

…小さいけれど凄く立派な教会が建っていた

横幅はそんなに無いけれど天に届くかと思うぐらい細長い

《教会》って言うより《聖堂》

クラシックな作りが時代を感じさせて

タイムスリップしたみたいだ

「中に入ってみようか」

「入って…いいんですか?」

「うん。ジャンさんがジョシュア王子の許可を取ってくれてるからね。って言うか、ジョシュア王子がここに行けって言ってくれたんだ」

ジョシュア王子が?

なんか意味があるのかな

首を傾げながら一吹さんに手を取られて荘厳な扉を開いた


~つづく~

Category - 王子×ショコラティエコラボ

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