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夢恋城へ…ようこそ…

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海の彼方から…王子×ショコラティエ part.53


一吹さんの腕の中は凄く暖かかった

何も言わずにそっと抱きしめて包み込んでくれた

暖かい…日だまりみたいな柔らかさ

コックコートからの甘い香りがふんわりと心のコリをほぐしてくれた

「何を言われたって…俺は華恋ちゃんを知ってる…そして華恋ちゃんも俺のことを知ってくれてる」

うん…

一吹さんがこんなにも私1人だけを愛してくれてるって知ってる

「それだけで十分…何もいらない…」

抱きしめる腕に力が籠もって

私はそっと背中に手を回した

「けれど…」

ん?

「さすがに平穏な日常は欲しいね」

…そうですね

今のままじゃ、どんなに忙しくても私がお店を手伝う事ができない

営業妨害でしかない

「店を再開してからの1週間は潤の友達がバイトに来てくれる事になったから華恋ちゃんは心配しないで」

私が記事をまとめる事に専念できるように手配してくれたんだ

それにお店に来るお客さんからのきっと浴びせられるだろう好奇の目から守ってくれる

今の私に出来ることはドレスヴァンでの事を記事にして、レ・クランのショコラがどれぐらい人を幸せにできるのかを伝える事

それで世間の人が変な噂なんか気にしなくなってくれればいい

きっとわかってくれる

そう信じたい

「俺達にできることは地道にいい商品を作り続けることかな」

そうして積み重ねていくうちに、いつか笑い話に変わる…

いつか…

目処のつかないいつか…

それは明日なのか
1年後なのか
10年後なのか

そう思ったらブルッと体が震えた

一吹さんと手を繋いで歩く時

一吹さんと結婚式を挙げる時

一吹さんと一緒にお店に立っている時

一吹さんと、その子供と一緒に遊んでいる時



…その風景の片隅に令嬢の姿が見える

窓の外…ドアの隙間…木の影

鋭い視線がこっちを見ている

ずっと怯えながら過ごすの?

消えて欲しい…

令嬢が何をしたかって言う証拠は何もない

無いから文句も言えない

ジェシカさんの部下が見つけた命令文も正式な証拠にはならない

法的な所に訴えようにも逆に出所を突かれたらより複雑になってしまう

どうにもできないの…?

私達はただただいつ終わるか知れない嵐が過ぎ去るのを耐え続けるしかないの?

「…戦うには俺達に武器が無さ過ぎる。防衛するのが精一杯かな…悔しいけど」

一吹さんはそう言ってぎゅっと強く抱きしめた

本当に悔しそうに…




けれど翌日、とんでもない事が起きていた


~つづく~

Category - 王子×ショコラティエコラボ

1 Comments

織姫  

なんだろぉ~(*´∇`*)

本家で令嬢のイメージアップされてるけど
私はやっぱり大嫌いなので
退治して欲しいな~♪

2014/09/19 (Fri) 18:53 | REPLY |   

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