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夢恋城へ…ようこそ…

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海の彼方から…王子×ショコラティエ part.66

私は一吹さんに思い切って言ってみた

令嬢はどうなるのか…

「ホテルも取り壊されて、屋敷も差し押さえられたんだったな」

仁さんが腕組みをして椅子の背もたれにもたれた

一吹さんはう~んと唸って冷めたコーヒーに口を付けた

「今は今までのつてを伝って家族揃ってホテル住まいをしているみたいだよ」

「宿泊料払えないだろうが」

「まぁね…今までの仲間っていうのがどこまで助けてくれるかが問題だろうなって浅葱社長は言っていたよ」

「金があるから繋がっていた連中だろう?無一文になったら誰が手助けするんだ?」

仁さんは手厳しい

「今までの行い次第ってとこか」

「では3日ほどじゃのぉ~ふぁふぁふぁ!」

潤君が悪代官風に胸を張って高笑いをして、三斗希君にクッションをぶつけられていた

「あの…一吹さん」

私はそっと一吹さんの腕に触れた

「ん?なぁに?」

みんながいるのに2人っきりの時みたいな甘い声を返してくれて、顔が熱くなる

仁さんは素知らぬ顔で新しいコーヒーを入れに行く

三斗希君はモジモジした後、急に思い付いたように潤君にぶつけたクッションを奪い返した

弾みで潤君は床に落ちた

私は心の中で謝りながら一吹さんを見上げた

「一吹さん…王子様達にドリアポスはあなた達ですかって聞くんですか?」

聴かなきゃはっきりしない

しないけど…

「うん…ジャンさんに近況報告とお礼を兼ねて聞いてみようと思うんだ。まぁ、認めたりはしないだろうけどね」

「当然、認めないだろうな」

仁さんが一吹さんの前にと私の前に新しいコーヒーを置いてくれた

「認めたら国の存続そのものに関わるからな」

「うん…わかってる。でも言わなきゃいけないって思う」

一吹さんはテーブルの上でギュッと拳を握りしめた

私はゴクン…と息を飲んで、一吹さんにお願いをした

「あの令嬢を…助けてあげれませんか…」




もし彼女が未来に絶望して自ら命を絶ったりしたら…

嫌だ

そんな終わり方は嫌だ

確かにいっぱい嫌がらせを受けたけど

こんな形で終わらせたくない

「相変わらず…お人好しだね」

一吹さんはちょっとびっくりした顔で優しく頭を撫でてくれた

「確かに死なれたら後味が悪いな」

仁さんは冷静にコーヒーの口にする

「最低生活していけるだけの金があればしぶとく生きていけるだろう」

「せめて全財産没収だけは免除してもらえないか…王子様達にお願いできませんか?」

一吹さんの顔を見つめると小さく頷いてくれた

安心して、大きく息が漏れた



~つづく~

Category - 王子×ショコラティエコラボ

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