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夢恋城へ…ようこそ…

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今宵貴方と…miracle moon…一吹☆1 

夕方、やっと一息ついた

遅い昼食を取れたのが2時過ぎ

お腹がすいてはいないけど、何かが足りない

何だろ…なんだ…

あ…そっか

糖分だ!

甘いものを脳が求めてる!

机の引き出しにチョコレートがあったはず…

って無い!

そうだぁ!しまった

昨日の夕方、最後の1粒食べたんだった!

あ~…コンビニ行かないと無いかぁ

ガックリと首が折れた

キャラメルかかってる甘いコンビニのチョコが食べたい…

と、その時

部屋の中にざわめきと悲鳴が聞こえた

いわゆる黄色い声っていうもの

顔を上げると、すぐに原因がわかった

すでに一吹さんが同僚の女の子達に囲まれていた

「いつもお世話になっているので差し入れをお持ちしました」

一吹さんの柔らかい声にまた歓声が上がった

そう言えば…朝言ってたっけ

秋の新商品を編集部に持って行くよって

…忘れてた

…忙し過ぎて記憶が飛んでるかも

編集長もニコニコ顔で迎えている

そうよね

レ・クランの記事が載ると売上部数がアップするもん

私はなぜか遠い世界の他人事のようにその風景を見つめていた

どうしてかな…

ここ数週間、締め切りに追われたり、ヘルプに入ったり

帰るのが遅くて、一吹さんともゆっくり話せなくって

なのにお店の新しいメニューが決まっていったり、飾り付けが変わっていたり…

私は編集者で、レ・クランの従業員じゃない

でも、一吹さんからアドバイザーにと任命されてる

なのにレ・クランの事にタッチできなくて

悔しいっていうか

寂しいっていうか

変なジレンマ…

「うちの秋の新商品のレイアウトについて一ノ瀬さんにアドバイスをしてもらいたいんですが…お借りしていいですか?」

一吹さんはいつもの笑みを絶やさずに編集長に相対する

「そういう事でしたら、どうぞ!その代わり、また取材させて下さい」

「こちらこそよろしくお願いします」

一吹さんは営業スマイルを貼り付けたままだ

いつからだろう

一吹さんの営業スマイルと本当と笑顔を完全に見分けられるようになったのは

私がそんなことを思っているなんて知らずに一吹さんは私に近寄って手を差し出した

そして小さく囁いた




「おいで…帰ろう」



それは営業スマイルじゃない

私にだけ見せる一吹さんのベッドの上の微笑み



かぁっと顔中に熱が集まって

私はフラフラと一吹さんの手を取った


~つづく~

Category - 愛しのショコラティエ

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