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今宵貴方と…miracle moon…一吹☆3

軽い振動で目が覚めた

車がどこかの駐車場に止まったみたい

すっかり外は真っ暗で

出発する時にうっすらだった月が今ははっきり輝いている

ここは…どこ?

「ちょうどお目覚めだね…お姫様」

一吹さんじゃなかったら引いてしまいそうになるけど

一吹さんだとキュンとなるのはなぜだろう

変な感想をぼやけた頭で呟きながら体をシートと共に起こした

目の前にはどっしりとした日本家屋があった

凄く大きくて…

旅館?

「そうだよ。ちょっと穴場の旅館なんだ。浅葱さんの隠れ家らしいよ」

社長はなにから隠れてるんだろう?

「今の俺達と一緒」

一緒?

「日常の忙しさからたまには逃げてもいいでしょ?」

一吹さんはそう言って手を繋いでくれた

日常の忙しさか

そうね

私も一吹さんもずっと忙しくて

同じ家にいるのにすれ違いばっかりで

原稿を打たなきゃいけないからずっと部屋で寝起きして、一吹さんの部屋に行っていない

ご飯もバラバラで… 

思い出したら胸が苦しくなった

「今日は誰にも邪魔されず2人っきりでゆっくりしよう」

うん…

思わずぎゅっと手を握り返した

旅館の受付カウンターに行くと

「葵井様でございますね」

と言われ、一吹さんは昔ながらの旅館のように住所と名前を書き込んだ

『葵井 一吹・華恋』

って…

なんかまるで…

「住所も一緒だし…いいよね?」

うん…

コクリと頷く

そうよ

住所が一緒なんだからわざわざ別々に書かなくてもいいんだもんね…

ちょっとがっかりしてる自分がいる

「もうすぐおんなじ苗字になるから…ちょっとフライングかな」

……

……

がっかりした気持ちが一瞬で消えた

真っ赤になりつつちょっとだけ視界がぼやけた

「本当に…ロビーじゃなかったら思いっきり抱きしめたいよ」

一吹さんはそっと頭を撫でてくれた

私もロビーじゃなかったら抱きつきたい

一吹さんとふっと視線が合って…

中居さんが荷物を持って前を歩き出した瞬間に

そっとキスを交わした


~つづく~

Category - 愛しのショコラティエ

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