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危険な甘いショコラ~ショコラティエ×特捜~part12

誰かが私を呼んだ

誰か…

振り向くと車の助手席から顔を覗かせている人がいた

あれは…この前お店に来ていた刑事さん

えっと…

「花井さん…?」

私がそう言うとふっと笑顔になった

なんだろう…

『覚えていてくれたんですね!』の笑顔じゃない

『知ってるよな?当然俺のこと』の笑顔だと直感的に思った

それはきっと、どこか仁さんに似ているからかもしれない

絶対的な己への自信

それは私が編集者として多くの人に会って話をしてきた経験からくる勘だった

「傘は?」

言われてようやく雨の中で突っ立っていると気付いた

傘…

仁さんは見知らぬ人と相合い傘で行ってしまった

私は…傘はない

「……」

花井さんはじっと私の顔を見つめると車を降りてきて

スーツを脱いで私の頭に被せた

「…そんな顔して立ってたら男に狙われる」

「え?」

言葉の意味がわからないまま肩を抱かれて後部座席に乗せられた

「…天気と一緒…」

運転席にいたのはこの前も花井さんと一緒だった浅野さんだった

無表情な浅野さんがバックミラー越に私を見ていた

「天気…?」

「そう…暗くて泣いてる」

泣いてる…そう言われて初めて涙が頬を伝っていることに気付いた

慌てて手で拭うと化粧が崩れた

ヤバい!

化粧剥がれて泣いててスーツ頭からかぶってて刑事さんの車の後部座席なんて…っ!

犯人じゃないの!

慌てふためく私を見て花井さんがくくっと笑った

「何の罪状がいい?決めさせてやってもいいぞ」

完全にからかわれている…

まだ2回目なのに!

けれどすぐに気付いた

これは花井さんなりの気遣いだ

『どうしたの?なにがあったの?喋ってごらん』

なんて言われたら余計に落ち込む

一旦感情を切り離して冷静にさせてから、また元の話に戻る

取り調べの常套手段だ

気遣いっていうより職業病かも

何にしても大きく息を吐き出せた

「顔色が戻った…」

「思った通りしっかりした人だ」

「なよなよ乙女は嫌い?」

「嫌いじゃないが俺の好みじゃないだけだ」

「ふ~ん…」

「なんだよ」

「たまには一緒だと思って…」

「浅野と好みがか?」

「……」

「そこで照れるな…」

私を置いてけぼりで運転席と助手席で会話が進んでいく

なんだか…変なの

「ショコラティエの家に帰るのか?それとも美味しいコーヒー飲みに来るか?」

美味しいコーヒー…

なんだかホカホカした温かいコーヒーが急に恋しくなった

このまま家に帰って仁さんに会ったらなんて会話をしていいのかわからない

私はコーヒーを選択した

「じゃあ、喫茶二課に」

喫茶二課?

「カフェ二課にしろよ」

「…どっちでもいい…」

花井さんと浅野さんの不思議な会話を聞きながら、車は葵井家と反対方向に向かった


~つづく~


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Category - 愛しのショコラティエ

2 Comments

織姫  

せつない~(/≧◇≦\)

2014/12/03 (Wed) 06:21 | REPLY |   

はやみん  

バービー巡査ですか!?
って仁さんの傘の中に入った女性をずっと考えてたんですけど出てきません(>_<)

カフェ二課(*≧∀≦*)
楽しみです♪

2014/12/02 (Tue) 21:25 | REPLY |   

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