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ヤコフの回遊録~part9~

Category - 番外編
俺のプリンセスに母国サンクト=シアベルの城を任せて俺はセルゲイと共に旅に出た

もちろんアイツのそばにはレフを付けてあるから心配はないのだが…

「…電話してみるか」

ふと思いついて電話してみた

『ヤコフ様?!』

恐らく満面の笑みだろうというのがすぐにわかる声だった

「寂しくはないか?」

『寂しく…』

「そうか。寂しくないのか」

『寂しいって言ったら帰って来てくれますか?』

「いや…もう少し」

『じゃあ言いません』

相変わらずひねくれた奴だ

『ヤコフ様が私に逢いたいから帰ってきたって言うまでお迎えに行きません』

…コイツは

ちょっとムッとした時、ボソッと彼女の声が聞こえてきた

『…早く逢いたいって思ってください』

…いつだって逢いたいんだがな

いつだって逢いたいし、いつだって抱きしめたい

いつだってキスしたい

俺は臆病になってしまったのかもしれない

大切に思い過ぎて彼女をまだ自分のものにしていないのだから…

この他国の視察が無事終わったら新たなシアベルを建国する取り組みにかかる

その時にはアイツにも次期王妃として俺のそばにいさせたい

心身共に俺の妻として

「3カ国回った…後半分だ」

『いろんなお話、聞かせてくださいね』

「ああ…どこも話のネタはつきんぞ」

取りあえず…このドレスヴァンはどう説明しようか

一番堅いと思っていたドレスヴァンはシアベルでは考えられないほど女が表を歩き、働いている

ましてや王子の側近にその…ニューハーフとか言われる信じがたい人種が当たり前のようにいる

セルゲイの奴はカルチャーショックとかで無口になってしまった

だが王妃の側近として常にそばに置くには非常に便利な存在だ

女を働かす事はシアベルの男にとって恥だが、女の姿をした男が働くのはどうなんだろう

オリエンスで生まれ育ったアイツならどう答えるだろうな

早く帰って話をしたい

暖炉の炎が揺らめく暖かな部屋で

俺はウォッカを

アイツはワインを飲みながら

肩を寄せ合って語り明かしたい

そして柔らかな髪に指を通しながら、思いのままに口づけたい




…早く帰ろう




俺達は早々にドレスヴァンを出て

次なる国、シャルルへと入国した

恐らく、一番シアベルと真逆に位置するだろう

美と芸術の国シャルル王国

そこには想像以上に俺と真逆のタイプの王子が存在していた


~つづく~

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