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危険な甘いショコラ~ショコラティエ×特捜~part28

仁さんはお店の商品も作りながら、コンテストに向けての試作品にも取りかかり始めた

もうそうなったら食事時ですら会えなくなってきた

ショコラ作りはパソコンを打つのとは違って、都合のいいところで保存できない

キリの付いた所で終わらないと全てが無駄になってしまう

「特に仁は集中しだしたら周りが見えなくなるからね」

しょうがないねと一吹さんはおにぎりを2つ握った

「華恋ちゃん届けてくれる?」

一吹さんは気を遣って私に渡してくれた

ちょっとでも逢いたいもんね

一吹さんの心遣いに感謝しながら、仁さんの好物のシーチキンマヨのおにぎりを持ってアトリエに向かった

そっと扉を開けると、仁さんはカウンターに向かって真剣な眼差しでショコラを型に入れていた

二層か三層になっているんだろう

作っては固め、また継ぎ足して…

その最後の層なんだと思えた

今は声を掛けれない

私はそっと見守り続けた

やがて最後の1つに入れ終わると、仁さんは大きく息を吐いた

「…お疲れ様です」

私はゆっくりと仁さんに近づいた

「あ?ああ…華恋か」

ようやく私に気付いた仁さんはちょっとだけ表情を緩めてくれた

「少し休憩しませんか?お腹すいたでしょう?」

「そういえば…すいたな」

全く…

ほかっておいたら1日でも2日でも食事を忘れてちゃうんだから…

私は仁さんにおにぎりのお皿を差し出した

「2つ共仁さんのですからね~いっぱい食べてください」

と言いながらお茶をグラスに入れて渡す頃には、もうおにぎりは1つ無くなっていた

「もう1つは私のアイデアおにぎりです!」

なんて

おにぎり屋さんにあって美味しかったから一吹さんにお願いして作って貰ったんだけどね

おかかのおにぎりの上に角切りしたチーズが乗ってるの

醤油とチーズって意外と合うんだから

「…美味い」

でしょでしょ!

「なんでお前がそんなに笑ってるんだ?」

仁さんは呆れながら笑ってくれた

「…ありがとうな」

仁さんはくしゃくしゃっと頭を撫でてくれた

「なぁ…華恋」

「はい?」

「このコンクールで俺は優勝する」

「…宣言しちゃいますか」

相変わらず凄い自信だな

「そしたらお前にキチンと話したいことがある」

ドキンッ…と心臓が跳ねた

「…なに?」

「楽しみにしておけ…」

仁さんはニヤリと不敵に笑った

楽しみって…

過剰に期待しちゃうじゃない…

「期待は裏切らん…」

どっちの期待?

優勝の期待なのか

その後の期待なのか

それ以上は聞けなくて…

さっきのショコラが固まるまで、私は仁さんのキスに溺れた

ちょっとシーチキンマヨとチーズの味がするキスに…




翌日

レ・クランに《脅迫状》が届いた



~つづく~


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Category - 愛しのショコラティエ

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