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ヤコフの回遊録~part10~

Category - 番外編
アルタリアから始まり、フィリップ、ドレスヴァンと旅をして、国境を越える度にその国々のカラーが変わり、驚かされたが…

このドレスヴァンからシャルルへの変わりようが一番驚かされた

「鉄工場から出たらメルヘンな花畑だった…って感じだな」

セルゲイが茫然と佇んでいる

「お前の口からメルヘンなどという言葉が出るとはな」

「…笑うな」

そう言われて俺は笑いを堪えながら肩を震わせた

それにしても色彩の多い国だ

シャルルは愛と平和と芸術の国と言われているが、具体的な様子はわからなかった

これほどシアベルと様子が違う国だとは…

「お前がシアベルをこうしたいと言ったら反対はしないが一生文句は言わせてもらうぞ」

「俺がすると思うか?フリフリヒラヒラ、パステルカラーの国に…」

「思わんが、念のためだ」

セルゲイは居場所がなくて居心地が悪そうな様子でシャルルの街並みを見回した

シアベルでは見ないカラフルな菓子店や、何に使うのかさっぱりわからない細々とした小物を置いてある店

化粧品だけの店

…そう言えば

俺は周りを見回した

「働いている女がやたらと多いな」

小物や化粧品や菓子を売っている店に男の姿はない

売る方も買う方も女が圧倒的に多い

「シャルルは男女の人口比率が偏っているのか?」

「いや…そんな情報は覚えがないな」

言いながらセルゲイは携帯を取り出し調べ始めた

「特別、偏ってはいないな。ただ観光客のほとんどが女だ。外国からの留学生も女が多い」

「つまり人口比率は普通だが、国内に存在する女の数が多いと言う事か」

「そう言う事だ」

そして特別視すべきは、周辺5カ国の王位継承者は基本的には第一子の男子となっている

今回のフィリップのように長男が王位継承権を放棄し、次男に譲った場合もあるが、まず長男が第一王位継承者だ

しかしこのシャルルだけは男女を問わず、第一子が王位継承者となる

つまり女王があり得るのだ

女がトップに立つ…

俺にはまだ実感がわかない

シアベルに女王は有り得ない

「女の足元に男が平伏すなど、いくら諸外国の文化を取り入れようともそれは納得できんな…」

俺の心の声をセルゲイが代弁する

国王として俺が口にして良いものといけないものがこれから出てくるだろう

セルゲイはそれを腹話術の人形のように俺の横で呟く…

やはり俺の側近はコイツしかいない

「そちらにおられるのは、サンクト=シアベルのヤコフ王子ですか?」

ふと柔らかい声が背中から聞こえて来た

振り返るとそこには…

愛と平和と芸術の国を擬人化したような

エドワード王子が微笑んでいた

~つづく~





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