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夢恋城へ…ようこそ…

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すぐそばにある光~ケヴィン~11

Category - season2番外編
まもなくキース王子の23回目の誕生日が来る

2月22日…

世間ではこの日にお妃様が決まり発表になるのではないかと噂されている

なにしろ派手好きな王子だ

イベント事は意表をついた派手さをお好みだ

誕生日に次期王妃を発表

どれだけ世界中が沸くか、キース王子のしたり顔が目に浮かぶ

瑠璃様は…どう思われているのか

俺が知らないだけで、2人の間には約束されているんだろうか

ああもうっ!

お祖父様とお祖母様の馴れ初めとか、結婚までのストーリーをもっと知っておけばよかった

男はあんまりそっちに興味ないんだよなぁ

アイツはドラマになったのとか、ドキュメンタリーとかきゃーきゃー言いながら見てた

聞いておけばよかった!

いつ、何をきっかけでプロポーズして、公に発表したのか

アイツに電話とかメールできたら聞くのに!

そんなイライラを抱えていたある日、俺は城内の人事部に呼ばれた

有給が溜まりすぎなんだとさ

これ以上休みを取らないと王家とはいえ、労働省からチェックが入る

このあたりが他国と違って近代的な所だ

俺もいい加減疲れてきたし…

案の定キース王子には思い切り文句を言われたが、アレックの助言で無事有給を獲得できた

おかげで…勤務終了後、ガッツリ飲んで昼まで寝てやった!

スッキリしたぜ!

昼に起きて、シャワー浴びて、昼飯はたまには街で食うか

城の賄いも飽きてきたしな

そう言えば、俺、私服なんてずっと買ってないや

靴も買いたいし、よし!街に出よう!

久々の開放感に手足を伸ばしながら財布だけをポケットに入れて玄関ホールを出ようとした、その時

瑠璃様が車椅子を操っているのを見つけた

ん?あれ…車輪がはまってる?

手で車輪を前後ろに揺らすが、何かの溝にはまってしまったのか抜け出せずにいた

ったく!メイドはいないのか?!リンのやつどこ行った!

俺は急いで駆け寄った

「大丈夫ですか!?瑠璃様!」

「あ、リュークさん…」

俺の顔を見るなり心底ほっとした顔をしてくれる

俺の事…リュークの事を頼ってくれてるんだ

そう思ったら自然に顔が綻んだ

リュークが生涯惚れ続けたっていうの、わかるな…

俺だってこんなにドキッとさせられるんだからな

「ありがとうございました。凄く助かりました」

「いや、そんなのはいいんですけど…どこか行かれるんですか?」

じゃなきゃ玄関ホールになんていないよな

「ちょっと、出てみようかなって」

「どこに?!街に?!お一人で?!」

「えっと…だめ?」

「だめとかじゃなくて無謀です!」

こんな玄関先で溝にはまって立ち往生している人が街へ出て行くだなんて!

「大体、何しに出かけられるんですか」

「う~ん…お買い物とか」

「そんなの言ってください!俺か、メイドが何でも買って来ますから」

「それじゃあ意味がないし…」

意味?意味ってどういう…

あっ…

瑠璃様、いつでも城から出ていけるように練習するつもりなんじゃ…

俺がじっと見つめると、瑠璃様はちょっと溜め息をついて門扉の向こうを見つめた

「籠の扉は開いてるのに…出ていけないんですね」

やっぱり…もうここから出て行きたいんですね…

止めたいのに

止めれない

キース王子と幸せになれる未来があるのに、今の瑠璃様には教えてあげれない

俺はそっと瑠璃様の車椅子を押した


~つづく~


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