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夢恋城へ…ようこそ…

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すぐそばにある光~ケヴィン~14

Category - season2番外編
瑠璃様は…

立ち上がってキース王子を止めていた

頭に血が昇っていたキース王子は一瞬、瑠璃様を振り解こうとして我に返った

「瑠璃…お前…立てるのか」

「……」

瑠璃様は黙ってキース王子に抱きついたまま前に進ませなかった

俺は知っていた

彼女が内緒でリハビリをしていた事を…

けれどそれはキース王子を驚かそうとかのサプライズではなく、いつか城を出て行く時のために

一般社会へ戻る為の努力なんだと

結論的にはお婆さまは王室に残るのだけれど、それでも俺は《今の》瑠璃様の行動を止めれなかった

なんにしてもリハビリは大切だし…

本当は立てるし、つかまりながらだったら歩けるまで回復している

ただ…俺もリンもそれをキース王子に伝えなかっただけだ

軽い反逆…ってとこか

けれどそれもバレちまった

「…ったく!そうならそうとさっさと言えよ!予定が狂うだろっ!」

キース王子はそう言うと軽々と瑠璃様を抱き上げた

「スケジュールを組み直す!アレック!ついて来い!」

さっさと踵を返すとキース王子は歩いていく

なんなんだ?!

「リューク!お前は俺に逆らった罰だ!休暇は暫く無しだ!こき使ってやる!」

はぁ?!

「ちょっ…キース様!降ろして!!」

「お前には更にじっくり聞くことがある!覚悟しとけ!」

もがく瑠璃様をものともせずスタスタと歩いていってしまった

「ここはひとまず落ち着いて下さいませ!」

アレックは俺をなだめるとキース王子の後を追っていった

いつからいたのか、リンが転がるように瑠璃様の車椅子を押してその後に続いた

俺は茫然とその風景を見つめていた





予想通りというか、予想以上というべきか

キース王子は膨大な量の仕事を押し付けてきた

こんなの1ヶ月分の仕事じゃねぇか!!

俺は山と積まれた書類に埋もれていた

ちょっとでも動くと雪崩て来そうで休憩すらできねぇ!

鬼!!悪魔!!クソ爺!!

動けない分、口だけで叫んでみる

「やれやれ…口の悪さは遺伝するのかのぉ」

ノックも足音も無く俺の執務室に入って来たのは、90だか95だか、いや実は100歳を越えてるんじゃないかと言われているリバティ城の専属医師、フレディだった

「ちっとは休みなされ。体に悪いですぞ~若の孫」

「…休んでどうしろって言うんだよ!」

「決まっておろうが。わしの晩酌の相手じゃ」

ここにもクソ爺がいた!!

「無茶を言ってはなりませんよフレディ様」

呆れたようにアレックが入ってきて、そっと扉の鍵を閉めた

「あまり仕事をし過ぎますとリュークではない事がバレてしまいますぞ。ケヴィン様」

アレックはにこやかに微笑んだ

「優秀に執務されると本物のリュークが帰って来た時とのギャップが大きくなってしまいます」

「リュークはよく働くがツメが甘いでなぁ」

ふぉふぉふぉと妖怪みたいな爺さんは笑った

この2人だけが俺の正体を知っている

ほぉ~っと体の力が抜けた

…途端に書類が雪崩た


~つづく~

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