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すぐそばにある光~ケヴィン~16

Category - season2番外編
アレックもフレディも俺の生まれた時点でもうこの世には存在していなかった

50年後だ

いたら化け物だ…

だからケヴィンとしての俺と接してもタイムパラドックが起こる規模は小さいだろう

アレックはこの時代1人身を置く俺の為に自身とフレディを付けてくれたのだ

俺が俺でいれる…

それがどれだけ心を軽くしてくれたか

アレックには本当に頭が上がらない

「取りあえず50年後まで、キース様とリュークが健在だとわかっただけでも嬉しゅうございます」

アレックは嬉しそうに俺のグラスにワインを注いだ

「本来なら若の孫王子と酒を酌み交わす事なぞできん事じゃ。わしらは運がいいの」

フレディは水のようにワインを飲み干していく

つまみはゆで卵…

元気すぎる

本当は赤ん坊の俺を知ってるんじゃねぇか?

「時にのぉ~若の孫」

だから~名前がっ!

「フレディ様は万が一、キース様の前でケヴィン様の名前を呼んでしまってはならんからと、わざと呼ばないのでございますよ」

アレックがそっと教えてくれた

そうなのか…

ちょっとでも未来にしわ寄せがいかないように気を使ってくれるのか

…わかりにくいジジイだ

「お前様は若の孫ならば、自分の祖母の名を知っておろうな?」

「…そっそれは…」

つい吃っちまう!

「フレディ様、それは御法度にございますよ」

やんわりとアレックがフレディを諌める

「なにを言う。アレックこそ気になってしょうがないくせに、なぁにを優等生ぶっちょる」

「フレディ様と比べたら全員優等生です」

「ふん!わしゃ正直に生きてるだけじゃ!NOストレスこそ長生きの秘訣じゃ」

ゆで卵をツルンと飲み込む

蛇みたいな爺さんだ…

けど、おもしれぇ

キース王子にバンバン物が言える貴重な存在だしな

「フレディは俺のお婆様の名前を知ってどうしたいんだよ」

俺が聞くとフレディとアレックは顔を見合わせた

「わしゃ…若が可愛いじゃ。やんちゃでわがままで手がかかるが、ちゃんと国王になるべく努力を惜しまんし、リバティの行く末を任せるには充分な素質を持っておられる。ただのぉ~…」

フレディはフンっと鼻を鳴らした

「1つ欠けてしまったのは、女性に対する思い遣りの情じゃ」

…ストレートに言うなぁ

それは俺も感じていた

常にキース王子の周りには女性が群がる

それはあの容姿と、社交的な性格と、リバティの王子という肩書きのおかげだろう

優しいからと好かれる以前にモテすぎるから、優しくする必要がない

情がなくとも女に不自由しない…

似たような事をイヴァンも言っていた気がする

地位や金がある奴らが陥る勘違いってやつだ

キース王子も紛れもなくその典型的なパターンだった

「その若を変えてくれたのは、あの嬢ちゃんじゃ」

瑠璃様か…

「おそらく、キース様が初めて愛するというお心を持たれた女性ではないかと私も思っております」

アレックも感慨深げに目を細めた

あ…

俺の時代のリュークがお婆様の事を話す時の顔にそっくりだ

彼女はいつの間にか人の心に何かを満たす力を持っているのだろう

「若は女に不自由せんし、それなりに付き合いもした。使い捨てにはしとらん…が、そこに情はあっても愛情はない」

「お優しい方なのですよ。キース様は…キャサリン様の事は本当に大切にされますし、お友達も多いですしね」

ただ心から愛せてた女性はいなかったという事か

それを唯一破ったのが瑠璃様なら、どうしてさっさとお妃にしない?

愛する人を苦しめて、それが楽しいっていう趣味でもあるのかよ!

俺は今日の出来事を思い出して、一気にグラスを空けた


~つづく~
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