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すぐそばにある光~ケヴィン~24

Category - season2番外編
死ぬ思いで車椅子を階段最上階まで運ぶと、キース王子は

「遅いっ!」

と言って、俺がフラフラになりながら下ろした車椅子に瑠璃様を座らせた

何キロあると思ってんだよ!くそじじい!

「キース様!怒る前にお礼でしょ!」

瑠璃様がキッとキース王子を睨む

「なんで執事相手に…っ!」

「執事である前にリュークさんはリュークさんです!」

さすがお婆様!やっぱりキース様のお妃は貴女じゃなきゃダメだぜ

「チッ…!」

キース王子は苦々しそうに膨れっ面を横に向けて車椅子を押していった

もちろん瑠璃様は暖かい太陽のような微笑みでお礼を言ってくれて、労をねぎらってくれた

ああ~…疲れが抜けていく

例え使用人相手でも礼を尽くし、敬意を表す

大切な事だ

王子なんて稼業をしてると忘れがちになる

いい教訓になったな

覚えておこう

俺は膝がガクガクするのを抑えながら2人の後ろをついて行った

会場に入ると一気にざわめきが起きた

瑠璃様が誰だって事はもちろんだけど、あのキース王子が車椅子を押すなんて信じられないんだろう

日頃街をお忍びで車椅子を押して出るキース王子を知ってる俺ですらそう思うもんな

…と、不意にブルッと寒気が来て思わず腕を押さえた

うわっ…すっげー殺気…

瑠璃様を刺すように睨みつけているのは最終候補に残った10人の姫達だ

マジで怖い…

そんな時、負のオーラが押し寄せて来るのを一気に晴らしてくれる人物が現れた

「瑠璃さん。お元気になられてよかった」

後のマックスさんの父上、エドワード前国王

この時代ではエドワード王子だ

何の躊躇もなく車椅子の前に跪いて瑠璃様の手を取って唇を寄せた

「エドちゃんに先を越された!」

一瞬オリバーまで来たかと思った

ロベルト王子が満面の笑顔でエドワード王子を押しのけて瑠璃様の手を取る

続いてジョシュア王子にウィル王子

どちらも優雅な所作で瑠璃様に挨拶をする

「姫ぇ~(*⌒▽⌒*)」

場違いな幼い声がして瑠璃様の膝に抱きついて来たのは…

「こら!アラン!ちゃんと挨拶しろ!」

グレン王子が叱るのを見ると、あの子供がアラン王子…

俺の時代ではアラン国王代理だ

あのアラン国王代理の幼少期…





子供は可愛いもんだな

グレン王子もまだ幼い

伝説のジョシュア前国王とウィル前国王もジークやヘンリーより若い

不思議な感覚だ

エドワード王子とロベルト王子はあんまり違和感ないな

マックスさんの父上だし

オリバーのお祖父様だし

…キャラ似てるし

俺は二度と見れないであろう6カ国の王子の揃った風景を目に焼き付けた

「この光景の意味がわかるか?」

感慨に耽る俺の後ろにいつの間にかゼンがいた

肩越しにそう告げられて俺は改めて7人の王子と瑠璃様の輪を見つめた

「…もう各国の王子様方は認めていらっしゃるんだよ…瑠璃様をキース様のお妃様として」

そうか…

だよな

どうでもいい姫の所に挨拶はしても跪いたりはしない

それも近隣諸国の王子全員がだ

みんなが暗黙の了解で瑠璃様をキース様のお妃候補として認めている

誰よりも…

キース様に一番相応しいと…

そう思ったら急に涙腺が緩んできた


~つづく~




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