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すぐそばにある光~ケヴィン~25

Category - season2番外編
しばらくしてゼンが王子達の元に歩み寄って行った

「イザブール王国のミリア王女様が別室でお待ちでございます…6カ国の王子様全員とお会いしたいと謁見の許可をお求めです」

全員と?

王子達は顔を見合わせた

「一度に品定めする気か?」

ジョシュア王子が声を落として眉をしかめた

「え~並べられたら俺不利じゃない?」

「ロベルトは喋ってこそのロベルトだしな」

真剣に悩むロベルト王子の横でウィル王子がクスッと笑う

これって50年たっても変わらない立ち位置だな…

「上等じゃねぇか!」

「がっつり説明してもらおうぜ!」

キース王子とグレン王子はすっかり戦闘モードだ

「とりあえずお話を伺いましょう」

冷静なエドワード王子が穏やかに先導していく

いい具合にバランスが取れているもんだ

もし俺達8カ国の王子全員に求婚する姫がいたら…

こんなに熱くはならないだろう

ヘンリーは冷静

ジークは静観

オリバーははしゃぎ

クオンは沈黙

マックスさんは楽しみ

アスランは困り果て

イヴァンはブリザード…

俺は…恐らくキース王子タイプだな

さて…どうなるか



「心配するな。すぐに戻る」

キース王子は自信に満ち溢れた顔で瑠璃様の頭に手を乗せた

そして当たり前のようにキスをしていった

キャーとも、ギャーともいう叫び声が響く

だからぁ

最初っからそうしてたらみんなもめないだろうに…

瑠璃様に突き刺さる殺気の刃が増えたと再び寒気を催す

「アラン!」

その時、グレン王子がアラン王子を呼んだ

「なぁに?グレン兄ちゃん」

アラン王子がグレン王子をそばに来て上を見上げる

グレン王子はアラン王子の前で屈んで視線を合わせた

「アラン。お前にオリエンスの王子として任務を与える」

グレン王子の言葉にアラン王子はピン!と背筋を伸ばした

「お前はキース王子が戻って来るまでオリエンスの王子としてリバティの姫を守れ」

「わかった!…じゃない。か、かしこまりました!」

アラン王子はたどたどしく言って場違いに敬礼をした

「…再教育が必要だな…」

溜め息混じりのグレン王子だったが、すっかりやる気のアラン王子の頭をグシャッと撫でた

ふと、俺と視線があう

俺は声に出さずにそっと頷いた

目と目で分かり合えた

グレン王子はふっと口元を緩めて頷くと踵を返して他の王子達の後を追った

…20そこそこで何なんだろう…あの男気は

30手前にもなるクオンのヘタレ具合が歯がゆくなる

俺は畏敬の念を持ってグレン王子を見送った

視線を下げれば小さなアラン王子が瑠璃様の前で手を腰に当てて仁王立ちになっている

その微笑ましい姿を邪魔しないように俺は1歩下がって見守った

お祖父様の時代は幼なじみばかり集まった俺達よりも王子同士の間に距離があったと聞いていた

でも違う

程よい距離を保って、十分に信用も信頼もし合っていたんだと実感する

神のいたずらかもしれないが俺はこの時代を直に見れて良かった

そう思った瞬間

目の前が真っ暗になって意識が遠のいた



~つづく~
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Category - season2番外編

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