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すぐそばにある光~ケヴィン~29

Category - season2番外編
立ち止まった俺とウィル王子のブルーの瞳が瞬時に合った

ウィル王子はヘンリーと瓜二つの笑みを俺に向けた

「その様子だとリュークも判ってないね」

「…はい」

俺は正直に頷いた

「主の意図も知らずに動いていたのか」

ジョシュア王子の責めるような口調にも素直に頭を下げる

「ねぇねぇ~アルはわかってるの?」

ロベルト王子の問いかけにアルベルトは静かに首を傾げる

「私如きの憶測はキース様のお知恵の欠片にも及びません」

「…そんな褒め言葉、たまには俺にも言ってよぉ」

「ロベルト様の突拍子もない行動は時に私の想像を越えてしまいます」

「…褒められた気がしない…」

「気の持ちようです」

「そうかぁ~?」

コントのような会話を素通りさせて俺はウィル王子に近づいた

「…正直、全く理解できずに困惑していました。今となっては結果良ければ全て良し、の状態でして…」

「リュークは瑠璃さん贔屓でしたからね」

エドワード王子の言葉に瞬間で顔が熱くなった

「本当に正直な奴だな。クロードの真反対だ」

ゴホン!とわざとらしい咳払いが聞こえたが、これも聞き流す

「キースは世界一のGDPを誇るリバティの次期国王だ。その巨大な国家の頂点に君臨する王座の横に立つ王妃の地位は大きい」

「世界一の王妃と言ってもいいでしょうね。現にキースのお母上様の威厳はとても大きいです」

エドワード王子が言うのを俺は黙って頷いた

キース王子の母君シェリル王妃は俺本来の時代にまで語り継がれる王妃中の王妃だ

物静かな国王に対してまさに…キース王子の間違いなく母上で…

「その王妃の座を夢見る女は五万といる」

ジョシュア王子の置いたグラスにジャンがワインを注いだ

「その後ろに控える親族一同も必死だしねぇ~」

ロベルト王子はポフッとウィル王子の横に腰を下ろす

「…暑い」

鬱陶しそうにウィル王子が体を反らすがロベルト王子は一切気にしないようだ

「統計的に見ると俺達王子が生まれた直後に貴族連中の間で出生率が跳ね上がるそうだ」

ジョシュア王子がふんっと苦笑する

「我が子を俺達の学友かお妃候補にするため…らしい」

「必死すぎ…」

ロベルト王子ですら苦々しく肩をすくめた

「つまり、リバティでもキースが生まれた瞬間からたった1つの王妃の椅子争奪戦が繰り広げられてたわけだ」

ウィル王子の言葉を俺は自分が王子であることを忘れて茫然と聞いていた

おそらく、俺が生まれた時もそうだったんだろう

それを自覚することなく俺は一般人として育った

俺以外のジークやヘンリー達はずっとそんな状況を肌で感じながら成長してきたんだ

マックスさんは違うだろうけど…

「20数年間そうしてひたすらキースのお妃になるために教育されてきたのに、いきなり貴族でもない、リバティの国民でもない、ましてや車椅子の瑠璃が『次期王妃はこの女性に決めました』と表に出されて納得すると思うか?」

ウィル王子は教壇から質問する教授のように、俺の目を真っ直ぐに見てきた

俺は一度ゴクンと唾を飲み込んでからウィル王子に口を開いた

「…納得されないと思います。下手をしたら瑠璃様は…」

「瑠璃が大怪我をしたあの事故だって、本当に偶然の事故だったと誰も断定できない」

大学に向かう瑠璃様の乗ったバスに車が突っ込んできた…

一命は取り留めたものの数日間の意識不明と、今も車椅子生活だ

あの事故が瑠璃様を狙ったものだったかもしれない?

「キースは瑠璃さんとの交際を隠してはいませんでした。当時何度か写真は撮られていますね」

「瑠璃ちゃんが事故ってから強制的に城に移したもんね」

「その後からキースのお妃選びが公に報道され始めたな。そして瑠璃の名前は表から消された…いや、新しい名前を多く出して塗りつぶしたと言った方が正しい」

エドワード王子、ロベルト王子、ジョシュア王子の言葉がガツンガツンと体に当たる

キース王子のお妃選びは瑠璃様を守るため…

矛盾した言葉が頭の中をグルグル回った

~つづく~




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Category - season2番外編

2 Comments

chika  

Re: タイトルなし

そんなに褒められると照れちゃう( ´艸`)

これからも頑張りまぁす~

2015/04/07 (Tue) 21:32 | REPLY |   

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2015/04/06 (Mon) 20:31 | REPLY |   

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