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すぐそばにある光~ケヴィン~30

Category - season2番外編
俺は時々溜め息をつきながらパーティーに向かうキース王子の姿を思い出していた

それは毎日毎日続くパーティーで疲れたんだろう、自業自得じゃねぇかと思っていた

違ったんだ…

「ああ見えて瑠璃ちゃん一筋なんだよねぇ」

ロベルト王子はカラカラっと笑った

「不特定多数の女と踊って、短い時間に優劣を付けるという、キースには向かない地味な作業だ」

「それは向いてると思うけど…」

ジョシュア王子のせっかくのフォローもウィル王子の言葉が消していく

「ウィルより向いてるって言うことですよ」

エドワード王子は穏やかに微笑んだ

「グレン君よりもね~」

ロベルト王子はワインに手を出して一口飲んだがすぐにアルベルトに止められた

酒に飲まれるのは遺伝か…

「ロベルトとエドワード以外は得意じゃないって事さ」

ウィル王子が言うとイマイチ納得していないのかロベルト王子は首を傾げていた

「いきなり瑠璃をお妃にと宣言されれば反抗的な感情を持つ連中も出てくるだろう」

ウィル王子はユラユラ揺れ始めたロベルト王子を押しのけながら俺を見上げた

「けれどお妃選びを散々したという事実があれば納得するしかない」

「会わずに落選するより、会って落選の方が本人も親族も嫌々ではあるが納得するしかあるまい」

そうか…そうだよな

舞台にすら上がる事なく蹴落とされるより、1度でも面接した上で落とされたなら本人も納得するだろう

…少しは

「特に今日のパーティーに呼ばれている最終選考に残った10人とキースは複数回会っているのでしょう?」

エドワード王子に尋ねられ、俺は頭をフル回転させた

あの伯爵令嬢は3度目だ

背の高い公爵令嬢にはシャルルのパーティーの時にパートナーを務めて頂いた

他国の貴族院の令嬢は大学からの知り合いだ

それから…

「つまりキースは1度きりではなく何度も会い、話し、ダンスを踊って…《散々熟考の重ねた》上で決めた…という形を取ったんだろう」

ウィル王子はロベルト王子を反対側に押しやりクッションを押し付けた

「れきれ~すだへどねぇ~」

「出来レースだけどねってロベルトが言ってますよ」

「エドはよくわかるなぁ…」

ウィル王子は変な所に感心しながら、また俺に向き合った

「確かに出来レースではあっただろう。最初から瑠璃以外は眼中になかったのだから」

ジョシュア王子の言われる通り、瑠璃様しかいない

いないけど

ストレートに瑠璃様をお妃にしてしまうといろんな所から軋轢が生まれる

庶民だし

外国人だし

車椅子だし…

生まれながらにお妃教育を受けてきたのに、何もしていない女子大生に王妃の椅子を奪われるなんて、貴族の姫としてはプライドが許さないだろう

「中には議会に大きく影響を与えるような連中の娘もいるだろう。無碍にはできん」

ジョシュア王子の指摘は全て的を得ていて、いくらアルフォード家に権力があっても絶対君主ではない

配慮は必要だ

それをわかっていたんだキース王子は…若干23才なのに

「瑠璃さんが末永く王妃として国民に愛され、側近からも敬われるような立場を作ってあげた…そういう事ですね」

エドワード王子は一人納得したように俺に微笑みかけた

俺は…大きく勘違いしてた

キース王子に酷い事言った

『ヤキモチ妬くくらいならさっさと恋人だって公言したらいいじゃないですか!毎日毎日お妃選びのパーティーばっかり出掛けて!貴方のやってる事はただ瑠璃様を傷付けてるだけです!瑠璃様を生殺しにしてるだけです!』

好きだから結婚

そんな簡単な事じゃないんだ

俺は天を仰いで目を閉じた


~つづく~

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