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夢恋城へ…ようこそ…

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すぐそばにある光~ケヴィン~33

Category - season2番外編
すぐにリュークは山のようにDVDを抱えて持ってきた

「これがご婚約会見に臨まれる直前のキース様のお姿を記録したものです。こちらは記者会見のもの。こちらはその時のテレビ中継の録画でございますな」

リュークは嬉しそうに俺の前に並べていく

「それから、初めてお2人でテレビのインタビューにお受けになったものに、ああ、これはご婚約パレードでございます。華やかでしたぁ」

遠い目をして気持ち目を潤ませるリュークは根っからのキース王子の執事なんだなって思う

まぁ、苦労は痛いほどわかるぞ

「当時忙し過ぎたのか、私の記憶が定かでない所が残念でなりません」

ん?記憶がない?

「いくつもの困難を乗り越えてご成婚に至っておいでの筈ですが…まぁ執事日記をちゃんとつけているところを見ますと単なる健忘症ですな。若い頃はよく物忘れが酷いと怒られました」

忘れているんじゃなくて

俺と入れ替わっているからリュークは体験していないんじゃないか…そう思ったけど

それをどう説明していいんだろう

とりあえず見るか

「リューク、俺の公務がないなら手が空くんだろ?一緒に見ようぜ」

「え…よろしいんですか?」

「じゃあ命令だったら聞くか?」

俺がそう言うとリュークは嬉しそうに笑った

「なにやら…キース様に言われたようで、懐かしゅうございます。やはり口調が似てくるのでしょうか」

あれだけそばにいたらな…

毎日怒られてたら夢にまで出てくるっつーの

まぁ、リュークもアレックに似てるけどな

俺があれこれ考えている間に、リュークがDVDをセットしていく

するといきなりキース王子が現れた

ついさっきまでそばにいたのに凄く懐かしく思える

『リューク!テレビ局に渡す原稿は出来ているんだろうな!』

思わず『はい!』と返事しそうになる

『は、はい!爺ちゃ…アレック様に見て頂きました!』

多少しどろもどろになりながら受け答えるリュークは俺じゃないリュークだ

「我ながら不出来な執事ですなぁ…」

しみじみと現代のリュークが嘆く

俺がいたのはこの前夜までだ

このリュークはひょっとしたら朝、目覚めたらいきなり婚約発表だったんじゃないだろうか

そりゃあパニクっただろうな

『リューク、お前が俺に言った言葉を覚えているか』

『な、何か余計な事言いましたっけ…』

リュークはヘビに睨まれたカエルのように固まったまま何とか答えている

『ヤキモチ妬く位ならさっさと結婚しろと言っただろうが』

『へ?!そそそ、そんな事キース様に?!俺が?!』

『覚えてねぇのかよ』

『……記憶にございません…が!失礼致しました!その様な大それた発言っ…!』

『別に怒っちゃいねぇよ。逆に考えさせられたからな』

『?!?!?!…』

目を白黒させるリュークを横目にキース王子は鏡で髪型を直している

それは…俺が言った言葉だ

キース王子のしている事は瑠璃様を傷つけているだけだと

本当の意味も知らずに喰ってかかったのは俺だ

『瑠璃を守るつもりが傷つけていた…それをお前に言われなければ、もっと長い時間を掛けていただろう』

…結果的に良かったのか?

『お前のおかげと言うのは癪に障るが…礼を言う』

キース王子がリュークに一瞬笑みを向けた

と同時に

画面の中のリュークと、横にいるリュークが同時に涙をこぼした


~つづく~
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