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夢恋城へ…ようこそ…

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小さな手は…*・゜・*:.。.王子×特捜コラボ外伝

Category - 特別捜査☆24時
22年前…

「わぁ~…ちっちゃっ…!」





10歳になった俺が学校から帰ると、何故か親父はもう家にいて

「遅いぞ!驍(たける)!行くぞ!ほら!早く!」

おっとりとした親父にしたら珍しく興奮していたのを覚えている

俺は急かされるまま車に乗せられてお袋のいる病院に向かった

そこで初めて会ったんだ…

小さな小さな妹に


。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:

「おお!宮じゃねぇか!」

屋上で昔の事を思い出しながら煙草を吸っていると、明るい快活な声が近付いて来るのがわかった

「本当に帰って来たんだな…」

次に聞こえた意外な声に俺は思わず振り返った

そこには年下の同期、捜査2課長の桐沢と

俺の同期の天敵、法医学教授の氷室という間に入る奴さえいなければ仲のいい2人が俺に向かって歩いて来ていた

「ああ、久しぶりだな」

俺が差し出した手を桐沢はがっちりと握って満面の笑顔で俺の肩を叩いた

「インターポールから帰って来るとは聞いていたけどな。そのまま公安に持ってかれたらこんな風に笑って話なんかできねぇところだったぜ!」

俺は2年間のインターポールでの研修を終えて、警視庁に帰って来たところだ

そのまま警視庁刑事部公安の国際捜査に関わるポストにつくようにレールが引かれていたはず…だったんだよな

それを…

「宮を引き抜くの大変だったんだよぉ~」

青空を気の抜けた声がすり抜けていく

…親愛なる俺の同期、野村副参事官殿だ

「やぁっぱさぁ~はみ出し2課も国際捜査が必要な時あるじゃん?英語で日常会話できればいいって言うもんじゃないでしょ~」

そう…

野村曰わく

血が吹き出して貧血を起こしそうになるくらいの努力とコネと裏工作を策略して、俺を公安へのレールからこっちに引き抜いたのだと熱弁していた

「俺としてははみ出し2課を強固にしたいわけ~だから藤宮驍警部にお越しいただいちゃったんだよん」

「お前が言うとヘリウムより軽い…」

氷室の冷たい視線も野村は全く気にならないようだ

「そのために国際捜査課をわざわざ作ったんだろ?公安とは別に。大丈夫か?」

桐沢の心配は今更だが…

「だったら八千草をくれ」

「無茶言うな」

優秀な部下をちゃんと配置してくれているんだろうな?

八千草を希望したのに桐沢は絶対に嫌だとゴネた

協力をするために貸してやるが渡しはしないと言いやがった

頑固な奴だ…

「まぁ、おいおい人選して揃えるから待っててねぇ~」

「公安に行った方がいい上司に巡りあえたと思うぞ…」

氷室の気持ちも痛いほどわかる

が、なんだかんだといって俺は野村の才能を買ってはいる

権力を笠に着て暴君にはならないだろうからな

権力…暴君…

俺は再び思考が回ってつい溜め息を吐いた

「あれ?宮ちゃんどした?」

「お前が上司じゃ溜め息も死ぬほど出るだろう」

「じゃあ俺はとっくに死んでるな」

「…征司君も洋君もヒドい…」

奴らのお気楽な会話を聞きながら、俺は22年前に握った妹の小さな手を思い出していた

俺が守るって決めたのに…

一生嫁になんて行かずに俺が面倒みてやったのに

それなのに

それなのに…っ!

「クソっ!」

俺は煙草を手のひらの中の灰皿にねじ込んだ

「…そんなに俺が上司って嫌?」

「通常の人間の感覚なら当然だろう」

「たまに逆らえる上司もいいもんだぞ」

「…たまにじゃないじゃん…」

逆らえるならいい

文句が言えるならいい

お前なんか妹に相応しくないと怒鳴ってやれる相手だったらどんなによかったか

「宮ちゃん、妹さんを溺愛してただろう?」

野村のコソコソ声が聞こえてくる

「おお、1度中学生位の時に会ったな。可愛い子だろ?」

「桐沢、いつからロリコンになった」

「そう言う意味じゃねぇよ!」

桐沢にコソコソ話は無理だな…

「あの子がお嫁に行っちゃうんだって~遠い遠い外国に。しかも超玉の輿らしいよぉ~」

なにが玉の輿だ!

金なら働けばなんとかなるもんだ!俺は公務員だし!

玉の輿なんて乗らなくていいんだ!

「いっそ野村の嫁にした方が良かった…」

俺の嘆きに3人が一斉にたたみかけてきた

「マジ?!まだ間に合う?!もらっちゃおうかな!」

「お前は可愛い妹を脳が精巣でできているような奴に引き渡せるのか!?」

「そんなに気にくわない男なら一度殴ってみたらどうだ?すっきりするぜ」

殴れるもんなら殴りたい!

けれど

一国の、いや世界一の大国の跡取り坊主を一介の公務員が殴ったら…

野村の首は成層圏まで飛んでいくぞ…

悲しいかな宮仕え…



落ち込む俺の肩をポンと叩く奴がいた

「悪いけど…俺の努力もコネも裏工作も、全部瑠璃ちゃんの婚約者の一言で決まっちゃったよ」

野村の抑えた声に俺は弾けるように振り返った

「次期王妃様の兄貴が公安じゃ…ダメなんだよ~わかるよね?」

公安はスパイ活動する事もある

身元を一切隠して職員録からも消される

何十年も潜入捜査をする場合もある

俺の身元は…

「バレやすくなるだろさ。バレたらどうなる?お日様の下でお葬式されないよ~」

それに、俺がとある国に潜入していた事がバレたら

日本と、とある国の問題じゃなく、リバティも咬んでいると疑われる可能性がある

「瑠璃ちゃんはただただ大好きなお兄ちゃんに無事でいてほしい。で、殴りたい婚約者君はお国同士のもめ事は避けたいってわけ。みんな平和主義だよねぇ」

ヘラヘラと野村は笑っているが…

俺の職業と

妹瑠璃の結婚と

大国リバティの王子の国策と

絡まったら身動き取れなくなる問題をコイツは新しい部署を作って引き抜くという荒技で解決しやがった…

「これから楽しくなるねぇ~同期の桜は満開~♪」

野村はグイッと背伸びをして歩き去って行く

「お前は年中頭が春だな…」

「俺の頭ん中は白子なんでしょ?高級だねぇ~日本酒に合う!」

「おお!同期会するか」

「宮ちゃんの歓迎会いつにするぅ~?」

顔を上げると3人の同期が微笑んでいてくれた


俺が守ると誓った小さな手は別の大きな手に託され…

俺はこの国の平和を守ると言う大義名分に切り替えて行くか

この同期の奴らと一緒に


󾀼END󾀼




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Category - 特別捜査☆24時

6 Comments

まひろ  

国際課のお兄ちゃんの出番です(^-^)

お兄ちゃんに恋するキャサリンとかどうよー(笑)
オトコマエだらけで目移りするな(笑)

2015/05/27 (Wed) 19:08 | REPLY |   

chika  

一期一会を満喫する人と

一期一会がない人…( ̄△ ̄)

大人チームがミッシェル城に行く理由考えなきゃ(笑)

2015/05/27 (Wed) 17:53 | REPLY |   

まひろ  

いいねいいね~(^^)
行こうよ ノーブルミッシェルへ!!

めっちゃ楽しそうだわ~(笑)

手品、対決になる?
修介のが上手だと思うけどな。
クロードと野村さんの会話もかみ合わないだろ~ね~(笑)
国際課にジャンさん、スカウトだ!

2015/05/27 (Wed) 12:33 | REPLY |   

chika  

野村さんとロベルト
氷室先生とジョシュアは意気投合しそうな気がする(笑)

ボスは…リュークのいい上司になりそうだ♪

野村さんは直属の部下にジャンさん欲しいだろうな~

修介とクロードの手品対決…うわっ地味!!

尽きないねぇ~(笑)

2015/05/26 (Tue) 20:13 | REPLY |   

まひろ  

おもしろかった!!
しかも、奴らの同期設定!
素晴らしい!

最初、豊さんと夕子ちゃんのストーリーなのかと思ったけど(笑)
誰だかわかんなかったよ。
たける・・・誰!?みたいな。
新キャラ!?みたいな。

瑠璃さんのお兄ちゃんとはね~。

オトナ特捜、大好きさ~!
瑛希君はトレードしないでね(笑)

続き、楽しみにしてるよ~。

チームオトナ特捜でリバティ行こうよ!
のむぴょんやまさし君の王子コスプレ似合いそうです(^o^)

2015/05/26 (Tue) 19:42 | REPLY |   

chika  

今までに何回か出ていた瑠璃ちゃんのお兄ちゃんにスポットを当ててみました

やっと名前も《タケル》さんにしました

字が出てこない(笑)

実は前々からお兄ちゃんを刑事にして特捜とコラボをと思っていましたが、具体的なストーリーが浮かばず2年ほど経っちゃいました(゚◇゚)ガーン

ようやく日の目を見ました~

お兄ちゃんのイメージは年が上すぎるけど、堤真一みたいな…

SPの時の岡田君の上司みたいな感じで書いております

要は硬派よ!

野村さんとは真逆な(笑)

瑠璃ちゃんが留学しているという所からお兄ちゃんも語学が堪能だろうと国際捜査課にしました

この続きがあるかどうかは…わかりません!

また思いついたら…ですね はいm(_ _)m

2015/05/09 (Sat) 12:31 | REPLY |   

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