FC2ブログ

Welcome to my blog

夢恋城へ…ようこそ…

Article page

すぐそばにある光~ケヴィン~36

Category - season2番外編
不思議そうな顔をしているだろうリュークにふと目をやると、アレックの顔とダブる

俺がキース王子と似てくるようにリュークもアレックに似てくるもんだ

性格は随分違うけどな

『リュークは私と同じような年になってもまだキース様にオタオタしておりますか…』

俺が自分の時代の話をしたらアレックは大きく溜め息をついていたっけな

『若がリュークに怒られるようになったらリバティの未来は真っ暗闇じゃ』

フレディはそう言ってスルメを噛み千切って、ゆで卵を頬張っていた

元気な爺さん達だったな

そう言えば…

「リューク、地下のワイナリーにお前達用のスペースがあるんだろ?」

俺が言うとリュークはまた目をクリクリさせた

「よくご存知でございますね!確かに執事が飲んでもいいとご主人様からお許しを頂いたワインを貯蔵してあるスペースがございます」

アレックが言っていたのを思い出したんだ

アレックはそこにクラウス国王、ジェームス国王、キース王子と3代から許可されたワインをフレディとよく飲んでいた

確かその中に…

「リュークの生まれた年のワインあるはずだ。きっとアレックは飲まずに、いつかリュークにって取ってあるんじゃないか?」

「あ…っ!」

俺の言葉にリュークはあんぐりと口を開けた

「思い出しました!そうです!そうです!確か祖父の遺言で『キース様より2代先の王子様の許可が下りたら開けなさい』と言われていた箱がワイナリーにございます!そんなの…すっかり忘れておりました!」

やっぱりアレックは覚えていたんだな

そして俺の名前を出さずに『キース様の2代先の王子』と伝えたか

「じゃあ、2代先の俺が許可する」

俺がそう言葉をかけるとリュークは慌てて部屋を飛び出して行った

あの時…俺はアレックと約束した

《何年先もアルフォード家を正執事として生涯かけてお仕え致します。歴代の王家の方々をお守り致します》



だから俺も誓った

アルフォード家当主として、リバティ王国の国王として国民をしっかり守るってな

その誓いの証拠として俺はアレックに託した

それは…

「ケヴィン様!ございました!」

息を切らしてリュークは細長い木箱を大事そうに抱えて戻ってきた

年代を感じる古びた木箱には頑丈な紐が十字に巻かれ、重なった部分には赤い蝋の封印と刻印

そして木箱と紐を跨ぐようにアレックの筆跡の文字が綴られていた

《第12代リバティ王国王位継承者様の許可なく開封する事を禁ずる》

「これは…ケヴィン様の事でございますね」

「他にいるか?父上やお爺様に隠し子とか」

「めっ、滅相でもございません!」

リュークは必死になって首を振った

その様子が可笑しくって笑っちまう

そうか

キース王子はリュークのこんな反応が面白くって怒ったりからかったりしていたのかな

俺も性格が悪くなったか

俺は埃がうっすら被った箱のアレックの文字をそっとなぞった


~つづく~
拍手とブログランキングの両方をポチッと押して頂けると嬉しいです󾬏


Category - season2番外編

0 Comments

Post a comment