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すぐそばにある光~ケヴィン~39

Category - season2番外編
キース王子はいつも俺(リューク)に接していた時とは違って紳士的なうけ答えをスマートにこなしている

まぁ…そうじゃなきゃいけないんだけど

なかなか俺には難しい

これが生まれついての王子の処世術なのだと感服する

「キース様も婚約会見はもう少し後にする予定でしたが、国王様から派手に婚約パレードもするようにと」

派手好きだからなぁ

「それによってエドワード様のお姿が見えない事に疑問を持ち始めた世間の目を引きつけました」

それも戦略の一つなのか

王室の行事には色々な意味がついて回るって事か

「本来ならミッシェル城でパーティーを含めて婚約会見を開くのが通例でございました。しかしそれだと各国の王子様方の列席が必要でございます」

エドワード王子は来れない…

「リバティの王子の婚約会見なのだから自国の国民に真っ先に報告するべきだろうというキース様のお言葉で国内での婚約会見とパレードになりました」

すべてはエドワード王子の不在を隠すため

その理由すらも自分にプラスになるようにする事…

「覚えておいてくださいませ。キース様の処世術を…」

リュークは自分の事のようにちょっと誇らしげに微笑んだ

怒られ怒られ、怒鳴られ、罵倒され…

それでもお爺様の事が大好きなんだな

俺も何度も怒られて、めっちゃ腹がたった事もあったけど

やっぱりキース王子が好きだった

バカ正直に生きる事も大切かもしれない

けれどそれじゃあ人としては生きていけても王子として、国王として国民を守っていけない

リュークはビデオを操作して声を大きくした

そこはキース王子がインタビュアーに

『お子様のご予定は?』

と聞かれ、仲良く2人で答えた後だった

『…先程も申し上げたように、今我々6ヶ国の王子達は非常にいい関係にあります。

それも年齢が近いという事が大きいかと思います。

同じ時期に王子としての責務に悩み、恋に悩み、結婚に悩む…

ですから…私達の子供達も同じ時期に揃えば…』

そんなキース王子の言葉が50年後の部屋に流れて行く

答えとしてちょっと違和感があるけど…

『ジェネレーションギャップがない同じ立場の仲間がいる事はとても心強い。

そしてそれが和と絆を生み平和に繋がると考えます。

これは私リバティの王子としての単独の意見ではなく、6人で話合った結果です』

婚約会見なのに…

「このお言葉の意味がわかりますか?」

リュークは一旦ビデオを止めた

子供の予定は…6ヶ国足並み揃えるってことか?

今の俺達、ヘンリー、オリバー、ジーク、クオンが幼なじみであるように…

「キース様のお子様方と同じ世代のお子様を作るには…シャルルはエドワード様しかあり得ませんでした。王位継承権第2位は当時の国王様の弟君、継承権第3位はそのお子様でまだ10歳にもなっておられませんでした」

つまり…

「画面を通してキース様はエドワード様にお前しかいないと呼びかけ、シャルルの王族の方々には5ヶ国ともエドワード様以外は認めないと釘を刺したのです」

俺は息を飲んでもう一度今のインタビューを聞き直した

聞く人が違えばこんなに意味が変わる

これほどエドワード王子に響くメッセージはないだろう

そしてシャルルの他の後継者候補にしてみたら、こんなに真正面から拒否されたら怯むに決まっている

これが伝説の王子のやり方か…

俺はキース王子と瑠璃様が婚約するまでをそばで見てきた

苦労して、泣かされて、だからこそ何よりも嬉しいプロポーズだったはずだ

その幸せに満ちた婚約会見ですら純粋に行えないのか

なんだか瑠璃様が可哀想に思えてくる

「もちろん瑠璃様も全てわかった上で、むしろ喜んでご協力されましたよ。瑠璃様はもうすでにこの時は立派な次期王妃様ですから」

リュークはそう言って微笑んだ

さっきよりもっと誇らしげに

もう、次期王妃なのだから全て『私』ではなく『公』…

瑠璃様は結婚する前からいろんな覚悟を背負っていくんだ

俺は自分の彼女を思う

あいつは庶民の俺を好きになってくれて

俺と同じタイミングで王家に入る

なのにいろんな事が整備されていて

国王による身分違いの反対もない

それは民衆からもだ

俺達は恵まれている

全てはキース前国王と王妃が切り開いてくれた道なんだ

俺がそばで仕えた若き王子と、恋に悩んでいた女性はこんなに大きく道を開き、国同士の絆を強固にしてくれたんだ

改めて思う

奇妙なタイムスリップがあって良かった

現在の俺がいかに整った舞台に立たせて貰っているのか

感謝しねぇとな

俺は見つめ合って微笑み合うキース王子と瑠璃様を万感の思いを込めて見つめた

~つづく~







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