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すぐそばにある光~ケヴィン~42

Category - season2番外編
俺が思うに…

確かに俺はリュークの体に入り込んだ

だがそれは精神の話であって肉体はリュークの物であることに変わりがない

つまり、脳も心臓もリュークの物だ

「あの時のリュークがもし殺されても、死ぬのはリュークであってケヴィンじゃないって事だ」

キース前国王は不気味な事をサラッと言い放つ

リュークは青ざめて俯いている

例え話なんだけどなぁ

リュークは日常の業務の事は忘れてるけど、瑠璃様とのデートは脳が覚えてるんだろう

「ほぉ~…俺との日常は記憶にないのか」

キース前国王は意地悪そうに目を細めた

「めめめ、滅相もございません!」

「よっぽど瑠璃と出掛けたのが嬉しかったか」

「いや!あの!その!恐れ多いっ…!」

リュークは必死になって否定しているが、ありゃどう見ても肯定だ

「別にいいんじゃね?あの時はまだ婚約してないし」

俺はリュークに助け船を出したつもりなんだけど…

それに言い出したのは俺だし

「とんでもございません!!あ、あの頃はすでに周知の事実でございましてっ…!」

「周知の事実でありながら瑠璃と2人で出かけたと?」

「いやいやややややっ…!」

真っ青だったリュークが真っ赤になって、今は真っ白になった

キース前国王はシャチがグルグル遠巻きに回りながらアザラシを追い込んで行くようにリュークを追い詰めて行く

…とことん性格悪い…

「ああいう所は似ないようにね…」

おばあ様は小さな声で耳元で囁いた

俺は小さく力強く頷いた

それはそうと…

スッゴく根本的な事を聞きたい

キース前国王は、俺のこの突拍子もない話をこれっぽっちも疑わない

50年前にタイムトラベルした上に人格入れ替わりだぜ

そうそうそんな経験…

「あるぜ」

…は?

キース前国王はいたずら小僧のようにニヤリと笑った

俺は笑えない…

ある?

なにが?

「さすがに時空は超えてないけどな。入れ替わりはあるぞ」

誰と?!

「エドワードにもなったし、ロベルトにもなったな」

ずいぶんと懐かしそうにキース前国王は笑った

エドワード前国王…いや、エドワード王子とロベルト王子?!

俺はつい最近まで会ったことのある絵本の中のような白馬の王子と

オリバーを濃密にしたようなやんちゃ王子を思い出した

「ロベルトになってアルタリアの大臣をこき使ってやったぞ!」

それって入れ替わらなくても…とおばあ様の小さな嘆きが聞こえた

「キースの体にエドワード様が入ってしまわれた時…あのキースが生き生きとお庭のお花を世話し始めて…お義母様と真剣にお医者様に連れて行こうかと悩んだわ」

ため息混じりのおばあ様の言葉に事の深刻さがうかがえた

「アレックは一瞬でエドワードとの入れ替わりに気付いたが、リュークは全く気付かなかったよな」

「1日全くお叱りを受けなかったので、それが嬉しくて嬉しくて…はい…」

気持ちはわかる…

俺もどれだけ怒鳴られたか

「ケヴィン様もでございますか?!ケヴィン様が執事をされてもお叱りを受けられましたか?!」

「お、おう…」

リュークは結構な勢いで俺に詰め寄ってきた

「何を安心してやがる…」

キース前国王は呆れたように俺とリュークを見て苦笑した

「入れ替わった事は不気味だったが得るものもあったと思っている。お前はどうだった?」

ああ、そうだな

確かに色んな経験ができたと思う

キース“王子”の仕事を間近に見れた

学べた

会えるはずのないアレックとフレディに会えた

王子と一般人の恋愛の難しさや王族のしがらみを肌で感じられた

1つ1つの行動が成り行きじゃなくて計算されているって初めてわかった

それに…

おじい様がおばあ様を大好きだったって重々わかった

いや、今もか

「……」

「あら…いやね」

おじい様とおばあ様は照れてそっぽを向き合った

「まぁ…お前も子孫にそう思われるようになれ」

「はい!」

仕事もプライベートも貴方の後を追いかけます!

こんなに見近に光があるのだからいっぱい吸収しなくっちゃ!

俺は50年前と現在の光をいっぱい浴びようと思いっきり腕を伸ばした

俺の孫がタイムスリップしてきても恥ずかしくないように

決して歴史に載らない俺達だけの秘密の話はこうして当事者だけで繋がれていくんだ

いつか彼女にも教えてやろう

あ、それから…

1回くらいリュークにおばあ様とデートさせてやろうっと


󾀼END󾀼




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Category - season2番外編

2 Comments

chika  

逆転は有り得ないよねー(笑)

アルタリアも絶対に!

リュークは結婚させてやりたいなぁ

2015/08/02 (Sun) 05:45 | REPLY |   

K  

最後まで楽しく読ませて頂きました(*´ω`*)

リュークとキースは年ををとってとも変わらずでやはりリバティー主従はこうでなくては(  ̄▽ ̄)

2015/07/31 (Fri) 19:28 | REPLY |   

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