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2課の彼の恋~桐沢洋~4

彼女から局宛てに薬取引のたれ込みがあったと連絡が来た

花火大会の屋台で薬の受け渡しがあるらしい

4課に探りを入れてみると、F組の息のかかったテキ屋が何件か屋台を出すらしい

F組は以前にも薬絡みで逮捕者を出している

「桐沢、何処からそのネタを仕入れた?」

4課の課長が凄みを含んだ面構えで俺に顔を寄せる

全く…相変わらずどっちがモノホンか区別つかねぇ

「テレビ局にたれ込みがあったらしい。取引が事実なら、隠れて撮影をさせろとのことだ。そのかわり、もう少し詳しいたれ込みの内容を教える」

「けっ!テレビ局風情が俺達に取引を持ち込むとはな。いい度胸じゃねぇか」

そりゃそうだろう

間に俺が入っているんだからな

そんなことはおくびにも出さずに4課長に対する

「どうする?撮影の許可が下りねぇと広い花火大会の会場をやみくもにうろつくだけだぜ」

「…仕方ねぇな。そのかわり、ど素人のカメラマンはお前が責任持てよ。俺らじゃ面が割れてる」

「おう。わかってる。現場で証拠固めしたら一気にF組を潰せるだろう。1つ貸しだな」

商談成立だ

「くそったれが!何でお前が上からの目線なんだよ!お前のクソ度胸をうちの若い連中に少しくらい分けていきやがれ!馬鹿野郎が」

4課長は悪態をつきながら豪快に笑った

4課相手に下手に出たらいいように使われるだけだ

俺は局にいる彼女に連絡をし、彼女の上司と情報の交換をした

『カメラは私が回します!』

彼女は間髪入れずに言った

「なに言ってるんだ!危険…」

『危険なのはわかっています!でも私が現場に出たがってたの、桐沢さんが一番知っているでしょう!?』

「けどなぁ…」

『男性のカメラマンが花火大会に1人でうろつくより、私が桐沢さんとカップルのふりをして行った方が怪しまれないと思います!』

…正論だがな

やはりここは瀬名と交代させるべきか

『桐沢さんがいつも聞いていてくれた私の話はただ聞き流していただけですか…』

この女は…

電話越しにでもその表情は想像できる

ちょっと垂れた丸い目の中の

不釣り合いな程に強い意志の炎

キッと結んだ唇はスタイリストが似合うと塗ったはずの淡いピンクの口紅を台無しにしていやがるのだろう

「…わかった」

俺は覚悟を決めてそう返事をした




そうして撮った現場の状況

予想外だったのは1課の乱入と両隣の屋台からの援護

それを救ってくれたのは、全く予想していなかった瀬名と氷室だった

あいつらには感謝しねぇとな

「局に帰って編集しないと」

「ああ、局まで送ろう」

彼女の腰に手を添えて初めて気付いた

彼女の体の震えを…

「大丈夫か?」

車に乗って助手席をのぞき込むと

彼女はビデオカメラを持ったまま俯いていた

噛み締める唇が垂れ下がった髪の間に見えた

「…よくやった」

思わず俺は彼女を抱きしめていた

背中をぽんぽんと叩くと安心したように大きく息を吐いた

体からそっと力が抜けていくのがわかった

「お前の夢はちゃんと心に留めてある…いつだって応援はするし、いつだって俺が守る」

ビデオカメラを握りしめたまま固まった手にそっと手を重ねる

ほぐれて指が絡まった

いつしか顔を上げた彼女と見つめ合い

そして当たり前のように唇が重なった

触れただけの唇が少し動くと追うように更に重ね合う

お互いを求めあい深くなっていく

彼女がギュッとしがみついた

「…だめだ…これ以上は…」

もっと欲しがる男の本能を押し込めて俺は彼女から離れた

「…桐沢さん…」

「とりあえず、仕事だ!」

俺は頭を振ってアクセルを踏んだ

ただ左手だけは彼女の手を握っていた




出張から帰ると彼女はいつものように待っていてくれた

ただ今までと違うのは、お互いに求めているものがある…と言う事か

「…今日は…泊まって行くか?」

「…はい」

ベッドで向き合い

俺の手は彼女のボタンに触れていた

一つ一つ…外れていくボタン

素肌をすべるように脱がせる

ブラのホックに手を掛けると彼女は耐えきれなくなったように俯いた

頬に手を当てて上を向かせると拗ねたように横を向く

そんな仕草一つが、ただ愛おしくて…

口づけた隙間から熱い想いを注ぎ込む

いつしか露わになった胸を包み込むと唇の隙間から甘い声が漏れる

もう…俺を止めるストッパーは全て外れた

彼女の両手を縫い止め

華奢な体全てに唇を這わせた

荒くなる吐息を吐く唇に改めて触れる

「…愛してる」

きっと俺の中でこの数年間、封印し続けた言葉

彼女の夢を俺の影で消さないようとわざと遠ざけていた

本当はこんなに欲していたのに

「私も…ずっと好きだった…きっと初めて逢ったあの日から…」

もしあの事故が無かったら、俺達は出会わなかった

彼女の家族が死をもって俺達を引き合わせた

なによりも大切にしねぇとな

「…○○」

「洋さん…」

初めて呼び合う互いの名前

その声もすぐに消し去られた

俺の指に、俺の愛撫に、彼女の甘い喘ぎが応える

そして…

俺達は一つになった

3年かかったが…必要な時間だった

「あぁ…やっ…あっ…ん」

甘えて乱れるその声が俺を野獣に変える

抱きしめて想いを込めて律動を繰り返す

彼女が感情と感じ過ぎた体を持て余して俺の腕の中で悶えて暴れる

彼女の中で俺はきつく締め付けられて

そして…

俺は全ての力を解放した


彼女に将来の気持ちを伝えるのはまだまだ先になるだろう

けれど俺は彼女を手放す気は全く無い

夢を追うこいつが俺を忘れて突き進んでも

何度でも口説いてやる

何度でも俺を想い出させて抱いてやる

そして守る…彼女の全てを

俺の胸の顔を寄せて乱れた息を必死で整えようとする彼女に

それは無駄だと伝える

まだ…だ


🍀END🍀
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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

2 Comments

chika  

ありがとうございます~♪

野村ルートはすっかり仕事モードになってますが、後半で巻き返したいと思います(笑)

スマホの機種変したら打ちやすくってサクサク進んでまぁす

2015/09/03 (Thu) 06:08 | REPLY |   

紗夜  

たまりません!

こんばんは、いつも楽しみに拝読しています♪
私は特捜が大好き、特に桐沢さんをはじめ大人組が大好きなのですが、この「2課の彼の恋」誰ルートもたまりません!
先に更新された4人のお話も、皆らしくて面白かったですが、桐沢さんルート、特に最高でした!!
野村さんも続きを楽しみにしています。
素敵なお話を、いつもありがとうございます。
お体に無理ない程度に、更新頑張ってくださいね☆

2015/09/03 (Thu) 00:04 | EDIT | REPLY |   

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