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2課の彼の恋~野村忠信~1

浴衣が乱れる様にある種の興奮と哀愁を感じるのは俺が日本人だからだろうか

ベッドの上で散乱する浴衣とその小物達

それらを片付けるのは無粋な気がして

裸体を曝け出したまま果てた女の子と共に1つのオブジェのようにして見ている冷めた俺がいる

…何やってるんだろうな 俺

一期一会の女の子と夜を共にしてまた仕事に戻る

誕生日や記念日やクリスマスにバレンタインデー

煩わしさを理由に避けて来たけど、本来の俺ってそういうイベント事やサプライズが好きだったはず

だから言い訳だよね

大学生時代に婚約を破棄してから、真剣な思いで女の子を抱いた事が無いかも…

瞬間瞬間は本気のつもりでも、こうしてコトが終わってしまったら潮が引くみたいに冷めていくのは感情を切り離しちゃってる証拠だよね

男の残骸と共にゴミ箱へポイ…か

それでも楽さ加減を重視していた俺が寂しいと思えてきたのは

女嫌いの氷室が香月ちゃんという最愛の女性を見つけ

恋愛音痴の桐沢が大切だからこそ手を出さないって言ってた子と、どうやら一歩進んだらしい

焦りに似た羨望ってとこか

人は人
俺は俺
の忠信クンのはずなのにさ

だから今夜は珍しく1人でモンステで渋く大人の男の夜長を満喫…

「そろそろ人事の選考が始まる頃だなぁ~」

「選考前の選考って意外と重要だぞ」

聞き慣れた声が近づいてくる

「桐沢、そろそろ諦めて八千草を俺に預けろ」

180越えのスレンダーなダークスーツの男がカウンターにいる俺の左に勝手に座る

「ざけんな!誰が渡すか!」

同じく180あるがたいのいい男が俺の右に当たり前のように座る

急に席が狭くなる

大人の男の夜長…が急に仕事モードに占領される

右に特命2課長
左に特命国際捜査課長

俺の同期は揃って遠慮がない

「藤宮んとこはメンバーが揃ったばっかりだろうが」

「なにか1ピース足りないんだよな。その点八千草は…」

「無理だ!却下!」

あの~…

そろそろ俺に気づいてよ

「ちゃんと所属課長の意見はヒヤリングするからさぁ」

「今しろ」

「もう始まってるけどな」

だからぁ…

俺が深いため息をつくと同時に

桐沢の前には芋焼酎のロック
藤宮の前にはウィスキーのロック

マスターが当たり前のように黙って置いていく

俺がいつ相席許可したのさ

「なんなら花井でも」

「無理だ!」

「どうも今時の若い奴らは小粒でいい子ちゃんばっかりだ」

「今時の若い奴らは…って言い出したらオッサンだぞ」

33でオッサンかぁ

時が流れるのは早いねぇ

「だったら宮んとこに水瀬ってのはどうだ?」

洋クン…それはちょっと

昔、宮と知美ちゃんがタッグを組んで外国人の詐欺集団と、そこから賄賂を貰って政治資金にしていた政治団体を根こそぎ壊滅させちゃったじゃん…

反発がきつくなるから、ちょっとぐらい手心を加えろよと内密に上からの指令があったのに…容赦ないから2人共

あれで宮は海外で研修受けてこいって出されたようなもんだし

知美ちゃんも一時干された

まぁ、あっと言う間に回復したけど

少しは俺の影の努力を認めて欲しいよ

「私がなんだって?」

また1人、大人の男の夜長を邪魔する奴が現れた

「ラスボス登場だな」

「誰がラスボスよ!マスター!いつもワイン頂戴!フルボトルで!」

勝手に桐沢の横に陣取る

ラスボス水瀬知美の登場で一気に俺の夜はにぎやかになった


~つづく~
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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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