FC2ブログ

Welcome to my blog

夢恋城へ…ようこそ…

Article page

2課の彼の恋~野村忠信~7

「つまり、外務省の人間の車がひき逃げしたってことか」

桐沢の言葉に木村はナンバープレートのはっきり映った映像のコピーを全員に配った

「外務省の車両管理部にアクセスすれば、誰が運転してたかわかるな」

藤宮はすぐに自分の部署に電話を入れた

電話を切る事も無く、ナンバーから要人や役職者を乗せる公用車ではなく、いわゆる職員が通勤に使用することを認めた車だとわかった

「つまり私用で乗っていた可能もあるわけか」

花井が腕を組んで唸る

「誰が運転していたか確認中だ」

それはハッキングしないと無理なんだけど…

国際捜査課にも京橋のような奴はいる

その点は心配ない…っていうのもどうだろう

「野村さんへ報告した後、外務省回り及び現場付近の防犯カメラのありそうな所は全部回収しました」

「とりあえず訳も分からず木村にこき使われたわ…」

天王寺が木村の背中を突いた

訳も分からず…でも何かあるからだろうと天王寺は理由も聞かずに動いてくれたんだろう

「その結果、現場近くの近くの外務省庁舎へ逃げ込んだ事がわかりました」

「まぁ…そうでしょうね」

香月ちゃんが声を絞り出す

「わかった?交通捜査課で手に負えないって…」

俺が彼女を見ると拳を握りしめたまま震えていた

やり場のない怒り

自分じゃ届かない絶壁の向こう側

警察官でいる限り何度となく味わう屈辱だろう

「所有者は割れた。平日の昼過ぎだ。運転していたのは職員の家族かもしれんな」

藤宮はそう言って電話を切った

外務省所有の車を職員の家族まで私用で流用する…悪しき風習だよね

「すぐに家族構成と当日のアリバイを既に極秘に探らせている」

さっきのナンバー照会だけでそこまで指示をしているところが宮の優秀過ぎる所だ

「ところで、私はなんで呼ばれたの?」

知美ちゃんが俺を見て首を傾げる

「ん?だって外務省と繫がってる汚職政治家を洗ってただろ?亡くなってはいないけどケガを負った子供の中に知美ちゃんが追ってた議員の孫がいるんだよ」

「あら!棚ぼたで突けるわね!さすが野村君!」

知美ちゃんは目いっぱいの笑顔を向けた

「その運転手はどうしてるんだ?」

「外務省の中で篭城中か、もしくは何気に出てるかもしれないね。なんにしても車は中だ」

桐沢の質問に答えると全員がため息をつく

「まずは証拠物件を押さえなきゃ…」

「人より車ですね」

浅野が京橋に言うとパソコンを叩き出す

「外務省御用達の車整備会社は1件です」

「だったら修理に俺達が行けばいい…」

「その会社に化けてみましょうか」

「会社のロゴの入った車と通行証と整備会社の制服があればいいんじゃない?」

「ある意味コスプレですね」

意気揚々と京橋はパソコンを叩く

「車に詳しそうな、整備員に化けれそうな奴は…」

桐沢が回りを見回すと○○が一歩前に出た

「私の部下が詳しいです!是非参加させてください!」

確かに丸山君なら作業着着せたら整備工以外に見えないね

「彼に頼もう。適任だと思うよ。それを責任者クラスもいるから松下さんも行ってもらえるかな」

俺が言うと彼女は大きく頷いてすぐに2人を呼んだ

「うちからは天王寺が行け」

「了解!」

「似合うだろうなぁ~自動車整備工役」

花井が茶化すと天王寺は褒められたと解釈して親指を立てた

すぐに丸山と松下がやってきた

当然なのかカチコチになっている

「お前なんやねん!どないした?!」

緊張を解すように天王寺が丸山の顔を覗き込んだ

丸山はさっき俺を庇い、○○に思いっきり平手打ちを食らって頬を真っ赤に腫らしていた

「名誉の負傷やなぁ~…えらい上司を持ったもんや」

「丸ちゃん!本当ごめん!」

○○が謝るが丸山はそれに対応できないほど緊張している

「保冷剤で冷やしたら大丈夫よ」

香月ちゃんがハンドタオルで保冷剤を包んで渡す

「香月ちゃんがいっつもスイーツを取り寄せるから保冷剤はめちゃくちゃあるんだよ」

「瑛希君!余計な事言わないの!」

何があってもスタンスの変わらない2課の会話に少し空気が和んだ

その間に京橋と浅野は着実に準備を進めている

「作業車のワゴンのレンタルOK…」

「自動車整備会社のロゴマークのシールもすぐに印刷可能です」

「作業着も…丸山君はMサイズ、松下さんはLサイズでいいか…豊さんは3L?」

「アホか!LLでええわ!…ちょいときついけど」

「太ってるんじゃないから恥ずかしがらずに3Lにしよ」

「…おう」

なんだかんだで準備が進んでいく

「外務省への通行証はうちが作る」

ずいぶんと藤宮もはみ出してきたもんだ

「よし!中に入って証拠を集めてこい!」

「はい!」

桐沢の号令に全員が意気揚々と散っていった

さぁ、はみ出すよ~


~つづく~



拍手とブログランキングの両方をポチッと押して頂けると嬉しいです󾬏


Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

1 Comments

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/09/08 (Tue) 21:54 | REPLY |   

Post a comment