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2課の彼の恋~野村忠信~9

事件が解決して…

彼女を解決祝いだと理由をつけてデートに誘った

「先に行きたい所があるんですけど…」

そう言う彼女について行ったら、そこはあの事故現場だった

まだ生々しい傷跡が壁や電柱に残っている

擦った線や、曲がった標識、直後の写真にはそこの側溝に大量の血が流れ込んでいたね

「犯人が捕まったよ…」

彼女は花束を置いてそっと手を合わせた

長い長い時間彼女は黙祷を捧げる

俺も一緒に手を合わせた

遠足ではしゃいでいた可愛い写真と、氷室の検死報告書にあった血の気の無くなった遺体の両方が浮かんでは消える

ひき逃げをした容疑者にも同じくらいの子供がいた

なぜ逃げたのかと彼女が聞くと、自分の子供を犯罪者の子供にしたくなかったからだと言った

それが裏目にしか出なかったんだよね

逆に容疑者の子供は、一生ひき逃げ犯の子供だという十字架を背負って生きていかなくちゃならない

早く罪を償って子供に架した十字架を取り除いてあげるのが母親としての務めじゃないのか

彼女の言葉に容疑者は泣きながら初めて謝罪の言葉を口にして、罪を認めた

「安心してゆっくりお休みして…」

子供達が倒れていた場所をそっと撫でると、風もないのに彼女の長い髪が少し揺れた

それは亡くなった子供達が揺らして返事をしたように思えた

その時、4人の人影が見えて

子供達の両親だった

ちょうど彼女と同い年くらいのお母さん2人が彼女の姿を見て深々と頭を下げた

そしてありがとう…と何度も何度も泣きながら御礼を言って3人で抱き合っていた

現場を離れた後、彼女はそっと涙をぬぐっていた

「犯人が捕まったって子供達は帰って来ない…でも節目はつけてあげれた。それくらいしかできないけど…」

「刑事やっててよかったって思える瞬間だよね」

「…はい」

被害者にも、被害者家族にも心を寄せていける彼女を誇りに思う

上に噛みつく、すぐ手が出る熱いだけの刑事じゃない

心優しい女の子でもある

それを俺は見守り続けたい

愛おしくなって彼女の頭を抱き寄せてそっと髪を撫でた

ようやくちょっとオシャレなレストランに連れて行こうかと思ったら

彼女は普段と変わらないパンツスーツだった

この何年もスカートを履いていないという

それはダメ!あのオトコマエの香月ちゃんでもロッカーの中にデート用のワンピースを入れておいて、出掛けるんだから

せっかく綺麗な容姿でいるのに磨かないなんて男の沽券に関わるでしょう!

俺は彼女をまずは着飾った

大人っぽいけど可愛いワンピースにちょっと高めのハイヒール

美容院でブローもしてもらった

「野村さんは見た目から入るんですか?」

ちょっと睨む姿もいつもより柔らかい

ワンピース効果絶大~

綺麗なものはより綺麗に…って昔CMになかったっけ

慣れないヒールでふらつく彼女を支えるのも、なんだかくすぐったくて

こんな初々しい気持ちは久しぶりだ

高層ビルの上層階

夜景の見えるレストランで見る彼女は別人だった

「こんな場所…緊張して味がわかりません…」

正直な子だね…

じゃあ今度は居酒屋にしようか

そうそう、駅裏の端っこに関西弁の元気なお姉さんがやってる定食屋があるんだ

きっと仲良くなれると思う

新しい俺達の溜まり場なんだよ

今度はそこね

「はい!」

急に元気になったなぁ

でもたまにはお洒落して女の子でいないとね

女の子でいてね…俺の為に

「…?」

彼女はステーキを口に入れかけて首を傾げた


~つづく~
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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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