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2課の彼の恋~京橋克之~2

瀬名さんに見られていたことに気づかなかった事は不覚でした

別に見られて困るような相手でもありませんけど

なぜなら…

彼女の正体をこの時、誰も知らなかったからです

そう

私ですらただの趣味でモデルをやってる今時の高校生としか思っていませんでした

長官に無理矢理ポスター撮影のモデルを頼まれ

(当然、断ったのですが…)

仕方なく受けた時間外労働で、そこで私の相手役にたまたま選ばれただけの女子高生だった筈です

撮影を終えて後は帰るだけという時に彼女は私を呼びました

「タキシードマスク様♪」



それは2課のカエルに付いている名前で…

それ以外には

ハッカーとしての私のHNです

それを私と知るなど…彼女はいったい何者なのでしょうか

「はて…何の事でしょうか?私はしがない公務員…」

「警視庁特命2課の京橋さんでしょう?さっき紹介されたから知ってます」

彼女はクリッとした目で私を見上げた

今時の女子高生と言っていいのかどうかわかりません

私のテリトリーに女子高生はいませんから

せめて20才は過ぎていただきたい

けれども物怖じせずに私を見つめて目を逸らさない辺りが今時の女子高生なのでしょうか

「私は京橋さんじゃなくてタキシードマスク様に用事があるんです」

「それでしたらセーラームーンの愛好者の集まるコスプレショップなどに行かれてはいかがですか」

面倒くさい…

浅野さんになった気分です

「近々アクセスします!お返事くださいね~♪」

彼女はなぜだか自信満々に手を振って帰って行った

私にアクセスでき、またメールのやり取りができるのは私が情報屋として厳選した極僅かな人物だけです

もちろん誰も私の正体を知りません

ですから私にアクセスできるなど…



《hello~♪花火きれいでしたね!》

…来ました

L.R

《lovely rabbit》

彼女でしたか

ネット上での会話では年齢や職業はわからない

この《lovely rabbit》は不特定多数でチャットする中で私がこの人物の情報は使えると判断し、個別にいわゆる《スカウト》した人でした

私では潜入し辛い若者の集まる場所で行われると思われる取引…

そんな時にさり気なく探る私に、どこからか情報をくれるのです

『クラスの子の話しだとぉ~スピードが手に入るらしいです。超やば!』

という感じです

スピードとはドラッグの一種です

この情報を元に極秘に調査した結果、確かにスピードを扱う人物と、それを買おうとする女子高生を逮捕することができました

けれどまだ信用しきる訳にはいきません

近づきつつ、距離を保つ慎重さは必要です

私は時折彼女の求める情報を小出しに提供しつつ、信用を保ちながら、また彼女から情報を貰う

通常の刑事が個別に抱えている情報屋と言うのは、情報を提供する見返りに現金をポケットマネーから貰うというのが今までの伝統のようなものです

けれど今の時代はそうではなくなってきつつあります

情報を提供する事によって自分の中の正義を満足させる…そんな自己満足で成り立っているのです

例えていうなら

高額な気象情報システムを買い揃える必要はなく、一般の天気マニアに現在自分のいる場所のレポートをさせればいいのです

彼らは投稿し、それがHP上に載り、コメントをもらい、反応があることに満足を感じているのです

金品を貰うどころかサイト利用料を逆に支払い、リアルタイムの天気をレポートする

それによって気象会社は高額なパソコンを使わずとも、よりリアルな天気を手に入れることができる

レポートを送った方も、自分の情報で人が動き、感謝され、時にはテレビにも投稿写真が転用される快感と高揚感を存分に味わえるのです

その裏警察版といったところでしょうか

些細な渋滞情報から、重大事件の実況中継まで、ネット上は情報の宝庫です

私が選りすぐった方々もそんな人物達です

give-and-takeの相互満足の関係が続いていたのです

それが今回このような状態で急に接触して来るとは…

予想外でしたね

さて…

どうしましょう

私がタキシードマスクだと認めるべきか

『どちらかの花火大会にお出かけでしたか?』

無難に返信する

『《どんな場所でもあなたを守ります!警視庁》でしょ?守ってくださいよ(ゝω∂)』

『守らなくてはならない状況がありましたか?』

さり気なく同調する

彼女がlovely rabbitであることはまだ100%確定ではありません

『撮影してたのはドラッグ絡みのあるD組ちゃんの屋台のそばだったでしょう?あわよくば撮影にかまかけて色々撮っちゃおうっていうつもりだったんでしょ?警察ってタイヘンね(^◇^;)』

…図星です

長官からD組の関連業者が屋台を出しているので取引があるかも知れないから客を含め写真を撮るように隠密に言われていました

知っているのはボスだけという隠密行動でした

それをなぜ彼女は知っているというのか

『lovely rabbitちゃんをなめちゃぁダメよ~ダメダメ♪』

この軽さをスルーすべきか

けれど私の中では野村さんに通じる《演じる軽さ》をどこかで感じていました

ただの勘ですが…


~つづく~
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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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