FC2ブログ

Welcome to my blog

夢恋城へ…ようこそ…

Article page

Cohabitation~キース~4

Category - 番外編
キースが私の部屋に押しかけ来て、初めてわかる事がある

出かけるキースの仕度を手伝える喜び

小さな事かもしれないけど

リュークさんじゃなくて私がしてあげれる事…

スーツを掛けてあげられる

ネクタイを直してあげられる

いってらっしゃいと人目を気にせずキスできる事…

お帰りなさいと言えて

お帰りなさいとキスできて

おやすみなさいのキスがドアの前じゃなくってベッドの中になった

おはようのキスだって…

あら…

私達、キスばっかりしてる?

そして目が覚めると自分以外の寝息が聞こえて

知らず知らずのうちに逞しい腕枕に抱かれていて、目の前に鍛え抜かれた胸がある事…

それが…もうすぐ終わる

最初の約束だった

キースの部屋のリフォームが終わるまでって私が言い出した

リフォームが終わればまた元通り

結婚するまではおやすみのキスは離れ離れに眠る合図…

自分から言い出したのに

寂しいって思ってる

けじめをつけるって決めたのも私なのに…

「キース様、無事リフォームも完了致しました。お部屋の掃除も終わっておりますので、いつでもお戻り頂けます」

リュークさんの言葉が甘い甘い日々の終わりを告げた

「ああ、わかった。もう瑠璃の部屋から荷物を運び出せ」

「畏まりました」

リュークさんが一礼して声を掛けると急に人がいっぱい現れてキースの荷物をまとめ始めた

寂しい…

でも言えない

「瑠璃、新しい俺の部屋を見に行こうぜ」

キースは新しいおもちゃを与えられた子供みたいに喜々として車椅子を押して歩き出した

キースは寂しくないの?

口に出せない絡み合った気持ちを飲み込んでキースに押されるまま向かっていく

「どうだ?」

リュークさんが恭しく開ける扉の向こうは…

「…なにが違うの?」

見慣れたキースのシンプルな部屋

「わかんねぇのか?」

えっと…

今まで扉を開けてすぐに真正面の突き当たりに大きなベッドがあったけれど

それが無くなっていた

替わりに大きなソファセットとシアターセット

「すげぇだろう?ここでレース中継とか見るんだぜ」

映画じゃないのね…

キースの前に大きな大きなローラさんが妖艶に微笑んでいても…ちょっと複雑

ベッドがソファに替わって

手前にあったソファセットとテレビが無くなって…

それって家具の模様替えであって、何日もかかるリフォームじゃない

だから何が変わったの?って

それにキースはどこで寝るの?

「こっちだ」

不思議がる私を押してキースは部屋の中に進む

左に曲がると浴室とお手洗いのはず…

「え…」

そこには予想外の光景が広がっていた

左を向いたらそこには…

今までよりももっと大きな空間が広がっていた

すごい大きなベッド

シンプルだけど超高級ってわかる

対面式のキッチンにカウンター

また大きなソファセット

そして…

まるでホテルのような浴槽が…しかも幾つもある

露天風呂になっている所もあった

「こっちがバブルバスで、向こうが炭酸湯だ。外の露天風呂は本物の温泉を引いてこさせたんだぜ。ずっと湧き出てるから好きな時に熱々の温泉に入れる」

…夢のような景色が目の前にあった

キースがお風呂好きなのは知っていたけど…

「バブルバスは血行が良くなるから冷え性のお前にはいいだろう?」

キースはにっこりと大きく笑った

「炭酸湯は体の悪い部分があると赤くなるんだ。王妃の健康管理も重要任務だしな」

キースは車椅子を押しながら説明して回る

「この温泉の効能は健康増進、血行障害改善、筋肉痛緩和、疲労回復、美肌効果だそうだ」

全部お前の為に揃えた…

少し照れたような声が頭の上から聞こえた

「お前が本当は入浴好きだってちゃんと知ってるぜ。まわりに迷惑をかけたくないとか思ってシャワーだけで済ませてきたろ?これからは好きなだけ湯に浸かればいい」

そのために…

浴室専用の車椅子と

その同じ高さに揃えた浴槽のへり

車椅子から体を滑らせてそこに座れば、体を回転させた湯船の中に丁度足を置く段がある

手摺りも付いていて

私が一人でも十分出入りできる構造になっていた

もちろん床はどれだけ濡れても滑らない特殊な素材なのだという

「キース…これは…」

「お前を迎えるのに今までの部屋じゃ狭いと思ったんだ。だから隣の2部屋をぶち抜いた」

じゃあ、これは3部屋分?!

「ドバイのスイートルームよりデカくしたかったんだけど、それだとお前の移動が大変だと思って断念したんだ。将来的に完治したらもっと広げればいいだけだしな」

「……」

これ以上、なんのスペースがいるというの?

お部屋でダンスパーティーでもする気?

「ばかか!誰がこんなプライベート空間に招待するか!もしダンスをするとしたら俺とお前だ」

私達だけの空間…

改めてその特別感が心に染みわたる

「キッチンも今は車椅子の高さに合わせてあるが、立てるようになったら自動で高さを変えられる」

キースがキッチン横のボタンを押すと、音も無くキッチンは高くなった

「いつか俺とお前の娘がお前の真似をし始めたら、一緒にここに立てばいい。俺はそのソファで息子と遊びながら形の悪い菓子を待ってるよ」

いつか…近い将来の私達の家族の姿をキースは思い描いて部屋を作ってくれたの

いつしか私の頬に涙が伝っていた

「…ったく、すぐ泣く…」

頭をぐしゃぐしゃと乱暴に撫でられた

「失礼致します!」

「致しましゅ!」

不意にリュークさんとリンちゃんの声がして2人の後ろから多くの人が入ってきた

「えっ…?私の部屋の?!」

男性2人がかりで持っているのは私の部屋にあった猫脚のチェスト

「それは奥のウォークインクローゼットに置いてくれ!そっちの瑠璃様のシューズはシューズクローゼットに!」

「丁寧に扱うでしゅよ!そこに置いてくだしゃい!後は私が並べるでしゅ!」

リュークさんとリンちゃんの号令で次々に荷物が運びこまれる

「キ、キース!?」

唖然とする私にキースは平然とその様子を見ている

「あの奥はお前専用のウォークインクローゼットとシューズクローゼットだ。ドレスはかさばるから別室に専用の部屋を作ってある」

それはとっても嬉しいんだけど

今!?

今から私の着替えを全部持って来ちゃったら…

「あん?何の問題がある?お前は今日からこの部屋で暮らすんだぜ」

「そ、そんなの聞いてないです!」

「当たり前だ。言ってねぇし」

「…っ!」

この人はっ…!

「本当は今日から俺と離れ離れで寂しいと思ってたんじゃないのか?」

キースはニヤリと笑って、屈み込んで指に私の顎を乗せた

「ち、違っ…」

図星を刺されて顔が赤くなる

「俺は寂しいと思ってるぜ」

キースはグリーンの瞳をグイッと近付けた

「俺がもう…離れられねぇんだよ…もう、一人じゃ寝れない…」

低く甘い声が私の胸と脳を震わせる

「キース…」

最初から私にリフォームのことを言えば贅沢過ぎるとか、まだ早いとか反対されるのがわかっていたんだわ

それを強行すれば私との仲がぎくしゃくしちゃう

だから自分から私の部屋に転がり込んできて…

「一人で寝られない体になっただろう?」

なんて色っぽい目つきで、わざと耳元に息を吹きかけながら言ってくる

ビビビっ…って体に電気が走った

思わず身を竦める

今更どう文句を言ったところでどうにもならない

私はキースの策略通りにもう…一人じゃ眠れない

「今夜は嘘じゃなく…マジで雷雨警報が出る。どうしたい?」

ほんっとうに意地悪!

正真正銘性格最悪!

だけど世界一愛おしくて仕方ない

「…一緒にいて」

「素直だな」

キースはまわりに人が動き回っているのに関係なく私にキスをした

すぐそばでリュークさんのわざとらしい咳払いが聞こえたけど、聞こえないふりをして

私もそっとキスを返した



その夜

私はキースに抱き抱えられながら3つのお風呂を堪能した

久しぶりにのぼせるほど長湯をしたかも…

のぼせたのは長湯のせいだけじゃないけど…

真新しい大きな大きなベッドで2人寄り添う

丁度その頃から雷が鳴りだしたけれど

私の耳には、甘く囁いてくれるキースの声しか聞こえない

なんにも怖くない…

キースの腕の中に守られて

私は今夜も天に上っていく…

いつのまにか…キースと私が一緒の部屋にいることを誰も違和感を持たなくなった

一緒にいて当たり前…

「同棲なんて結婚前しかできねぇんだろ?だったら楽しもうぜ」

自由奔放な私の婚約者は、言葉は乱暴だけど凄く優しく私を抱く

優しいけど、情熱的に、それでいて痺れるほど官能的に

誰よりも激しく…

そしておやすみなさいのキスとおはようのキスを繰り返す

今日も明日もこの大きなベッドの上で…


🍀END🍀


拍手をポチッと押していただけると嬉しいです󾬏
私の明日からの活力になります┏○ペコッ


Category - 番外編

6 Comments

chika  

そうね~氷室先生はジョシュア寄り

で、横にいる坂巻先生はまさにジャンさんだね
(*^▽^*)

2015/09/30 (Wed) 21:24 | REPLY |   

carine  

安定のキースらしさでした。
瑠璃チャンの性格をよく分かってますよね。

そして氷室先生はジョシュア寄りなんですね。
なるほど、私がビビビとくるわけだ。笑

2015/09/30 (Wed) 20:09 | REPLY |   

chika  

結構王子はボルテージさんが伏線だけ張って解決しないまま話が終わっている所がポチポチあって…

そこを辻褄合わせながら話を広げていく楽しみもあるのです(^◇^;)
↑あら探しとも言う…

2015/09/28 (Mon) 23:20 | REPLY |   

ちこりん  

見えるけど、雲がかかってる…
金運は、イマイチ(TT)???

王子様は、奥が深そうですね~

2015/09/28 (Mon) 23:03 | REPLY |   

chika  

氷室先生はどっちかっていうとジョシュアよりかも

彼女以外は女じゃないっていう(笑)

こちらも雲がかかってしまいました

今夜の月にお財布をかざすと金運が来るらしい

晴れてくれ~(^◇^;)

2015/09/28 (Mon) 21:54 | REPLY |   

ちこりん  

私、本家の王子様は存じ上げないんですが、chikaさん家のキース様を読んで、氷室先生がボスの存在を脅かしたのか、よくわかりました(笑)
同じ匂いがする…

さて本日は、スーパームーン♪
私の地区は雲がかかって見えにくくなってますが、2課チームでは豊ウサギ出動でお月見という名の大宴会が催されてるんでしょうね(^ω^)

2015/09/28 (Mon) 21:38 | REPLY |   

Post a comment