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Un cigno e un filo rosso~アルタリア国王~2

アルは日に日に元気になっていった

まだ飛べないけど歩けるようにはなったから俺は湖まで連れて行った

獣医から薬をもらって飲ませているから、変な病気もない

彼女が触っても大丈夫だ

「私ね、可愛い首輪作ってきたの」

そう言ってルイーザはレースひらひらの首輪に蝶ネクタイをつけたものをアルの首に付けた

「執事みたいでしょう?」

彼女はご満悦のようでにっこり笑った

アルもよくわかってないけど、とりあえず嫌がらずにおとなしく蝶ネクタイを付けていた

この頃から思う

ルイーザはどこの子なんだろう

結構いい身分の家の子じゃないのかな

じゃなきゃ執事とかって言葉はあんまり出てくるものじゃないしね

「ルイーザはいつまでここにいるの?」

思い切って聞いてみた

「う~ん…きっとあと少し…」

彼女はしょんぼりとうなだれた

「でもここを出て帰るって事は、体が良くなったって事だろ?」

「それもあるけど…」

歯切れの悪さに首を傾げる

と、その時

アルがばたばたと羽根を動かして湖に入って行った

「アルっ?!」

そこには一回り小さな白鳥が空から舞い降りてきたところだった

アルは必死で近寄ると、スッと泳いでピタッと寄り添った

「アル…お前彼女いたんだ…」

「心配してお迎えに来たのね」

俺達は仲むつまじく体をすり寄せる2羽の白鳥をずっと見つめる

「白鳥って一生つがいになったら相手を変えないんだって」

ルイーザはポツリと言った

「へぇ~…一杯子孫を残すのに動物はみんな一夫多妻制かと思った」

「結婚しゃちゃったらもう恋愛できないのね…」

おっと…聞き捨てならないね

「ルイーザは不倫願望でもあるの?」

可愛い外見とは真逆な危険思想?!

「…あのね」

ルイーザは膝を抱えて顔を埋めた

「来週私の16歳のお誕生日のパーティーがあるの」

「パーティー?」

やっぱりどこかの令嬢だったんだね

「その時にお父様が私の結婚相手を決めるの…決められたら…もう誰とも恋愛できない」

父親の言いなりになるしかないのか…

身分が高くなるほどそのしがらみは強くなる

俺もいずれは両親が認めたどこかの姫と結婚しなきゃいけない

アルタリアの王子は26歳までに結婚相手を見つけないと王位継承権を剥奪される

俺が結婚相手をみつけられなければ、王位継承権第2位の弟に行く

まぁ、それはそれでいいけどね

王位継承権のない王子って気が楽じゃん

とは言え…権力志向の強い弟に国王の権力を持たせると国政がちょっと危うい…っていつも回りから言われてる

だから18にして、もうプリンセス候補選定が始まっている

下は8歳から上は50歳まで…らしい

あんまり今は考えたくないな

「だから…お婿さんを決められたら私…もう人を好きになっちゃダメなの」

可哀想なルイーザ

まだ15歳なのにそんなに思い詰めてたの

「ものはいい方に考えようよ」

俺は不安を打ち消すようにルイーザに微笑みかけた

「決まるまでは恋愛していいって事だよね」

「えっ…?」

キョトンとする彼女に俺はそっと唇を重ねた

彼女が固まっているのがわかる

きっと子猫のまんまるお目々は開いたままだろう

「今だけは俺に恋して…」

そう囁くとルイーザはコクンと頷いて

俺達はもう一度唇を重ねた



そしてルイーザの16歳のパーティーの日

「まったく…突然呼び出されたと思ったら、こういう事か」

俺の後を呆れながらジェームスがついてくる

「親友の一世一代の大勝負を間近で見せてやろうっていう心遣いわかんないかなぁ」

「素直に助けを求めたらどうだ?」

「男としてのプライドてもんがあるだろ」

「はいはい」

なんだかんだといってジェームスは理解して付き合ってくれる

そこがリバティのクマちゃんのいいところさ

「さて、行くぞ!」

俺は気合を入れて

ルイーザの屋敷に正面から堂々と乗り込んだ

誰も俺達を止められない

あたふたとする執事や門番を無視して

俺はパーティー会場の扉をバンッと開けた


~つづく~
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Category - 番外編☆国王編☆

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