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夢恋城へ…ようこそ…

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da angel~堕天使~ウィル~1

Category - 番外編
俺は2番目の王子として生まれた

2番目だから父上が王位を降りた時、代わりに王座に座るのは兄貴の役だ

「だからといって勉学をおろそかにしてはならん。例え2番目の王位であっても兄を助ける英知が必要だ」

父上はよく俺にそう言っていた

「そうですよ。スティーヴが疲れてしまった時には休養が必要ですもの。その時にはウィルが代わりに公務をするのですよ。決してスティーヴの足を引っ張らないようにね」

兄貴を溺愛していた母上は何一つ疑わず俺にそう言っていた

このままずっと、一生立場は揺るがないものだと思っていた

それは物心ついた頃からそばにいた彼女もそうだろう

セシル…

生まれた時から次期フィリップ王国王妃になることを決められていた女の子

だから当たり前のようにセシルはスティーヴと結婚するものとして育てられた

貴族の令嬢であっても王家の王女と変わらない教育を受けて

立ち振る舞いも年期が入っている

20歳を過ぎた頃にはフィリップ王国一のファーストレディだった

君は気づいていないよね

ちょっとだけ俺が君の事を好きだった事を…



事態が一変したのは突然の事だった

「俺は医者になりたいんだ。国王にはならない!王位継承権は弟のウィルに譲る!」

そう言ってスティーヴは城を飛び出してしまった

それは青天の霹靂と言うしかない

騒然とする城内

もちろん世間に知られないように厳重な箝口令が引かれた

秘密裏にスティーヴの行方を探したが見つからなかった

「誰か裏で手引きした者がいるのでしょう」

クロードは俺の部屋にお茶を用意しながらそう呟いた

「手引き?」

「そうです。よくお考えください。スティーヴ様お一人でなにがお出来になりますか?住む場所の選定、料理、洗濯、それに医者になるための勉強の場への手配。何より王家からの捜索で隠れていられる事など、手引きした者がいなくて成立致しません」

「お前…よく主家の長男に向かってそんな事が言えるな」

「私はウィル様の執事であり、スティーヴ様の執事ではありませんので…」

腹黒執事が…

だが正論だと思った

元を正せばスティーヴが医者になりたいというきっかけはなんだ?

高齢により病気がちになられたノーブル様の看護がしたい。治したいとか言っていたな

それだっておかしな話だ

いくらノーブル様が常人とは違う何かしらの特殊な能力をお持ちであったとしても150年も200年も生きれる筈はない

なぜノーブル様限定なんだ

「わかりません。しかし、いずれかの者がスティーヴ様をそそのかし、王位継承権を自ら捨てるように仕向けたのかもしれません」

「もし、そんな者がいたら王家に対する反逆だぞ」

「いえ、そうとは限りません」

「なぜだ?」

「何者かがスティーヴ様よりウィル様の方が次期国王様に相応しいと考え、遠回りに排除したとも考えられますね」

「クロード…お前」

まさかお前が…!

「私にそんな力があるはずございませんよ」

平然と言ってのけニヤリと笑う

誰かの見えない手が動いているのか

いや…王室など元々そういうものかもな

ただ今はっきりわかっているのは…

今から死に物狂いで他国の王子達に負けない位の勉強をしなくてはならないこと

次期国王としての自覚を嫌でも持たなくてはいけない事

そして…

セシルと結婚するのは俺だと決定した事…だった


~つづく~
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