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夢恋城へ…ようこそ…

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scandal~桐沢洋~5

買い物を終わって、洋さんのマンションまで歩いて帰る事にした

コソコソ隠れる事に何の意味もない

自分達は後ろめたい事は何一つなく、前を向いて付き合っているのだから誰に遠慮がいるのかと洋さんはいつものように豪快に、そしておおらかに笑った

重たいジャガイモや玉ねぎ、卵の入った袋を洋さんは片手で持って、もう片方で手を繫いでくれる

どこから見ても家に帰る若夫婦…に見えるかな

照れくさくもあるけれど嬉しさの方が優って

この時間を満喫したくってゆっくりと歩いた

たわいのない話をしながら歩く

「それでね、みんなが美味しくないって不評だったんだけど…私は凄く美味しく感じたの。それって変?」

「いいんじゃねぇか?そんなのどれが正解かだなんて決まってないだろ?。詩織が美味いと思ったらそれが正解だ。何も多数決で多い方に無理矢理合わせる事はないさ」

洋さんらしい答えが返ってきてつい笑っちゃう

「詩織が詩織らしく感じて、生きて行く姿に俺は惚れたんだ。お前はその他大勢じゃない」

「……」

この人はどうしてこんなにストレートな言葉を照れずに言えるんだろう

決して遊び慣れてる訳でも口説き慣れてる訳でもないのに…

「唯一無二…だからな」

「私も…」

オリジナルの言葉を言いたいのに出てこない

洋さんが好き

洋さんが好き…

それしか浮かばない

キャスターとして恥ずかしいくらいのボキャブラリーの無さだ

恥ずかしさと情けなさと嬉しさと…

種類の違う物のミックスジュースを飲んだみたい

う~ん…

やっぱり表現が下手だわ

反省…

「真面目だなぁお前は…」

洋さんはくくくっと笑って手を繋ぎ直してくれる

普通の繋ぎ方から恋人繋ぎに…

「好きは好きでいいんだよ」

「うん…洋さんが好き…」

「…今言うな」

「だって今、思ったんだもん」

「ここじゃ、返事の代わりに…できねぇだろ」

ちょっと照れて洋さんは前を向く

「何を?」

判ってて聞いてみる

背の高い彼の顔を下からのぞき込んで

洋さんはちらっと私を見て、それから回りを見回すと

不意に掠めるようにキスをした

「…っ!」

「返事だ」

こんな街中で…!

キスで返事ってわかってたけどまさか今っ…!

固まる私の手を強引に引っ張って洋さんは歩き続ける

「本当はこんなもんじゃねぇけど…続きは家についてからだ」

「…うん。あっ…」

私は急いでバッグからハンカチを取り出した

そして洋さんの唇を拭いた

「私のリップが付いちゃった…」

「……」

真っ赤になる洋さん

「おうちついたら…リップだけ取るね」

「…おう」

そしたら思いっきり…キスして

私は洋さんの腕に抱きついた

やがてマンションに着く

玄関前には何人ものカメラマンやレポーターと姿が見えた

「気にするな。堂々と微笑んでやれ」

洋さんはギュッと絡めた指に力を入れてくれた

「あっ!帰って来たぞ!」

「…誰だっ!?一緒にいる男は!」

塊になった集団がフラッシュを瞬かせながら私達に突進してきた


~つづく~
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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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