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scandal~桐沢洋~7

当然の事だけれど、翌日にはワイドショーに取り上げられてしまった

運が悪かったのは、大物芸能人の結婚や、現役アイドルのスキャンダルが続いてひと段落ついた所だったから

つまり、ネタがなかったの

そこに私と他局のアナウンサー同士の局を越えた恋愛なんて写真週刊誌が掲載するから一気に注目を浴びちゃった

それに会社として対処する前に洋さんと私はマスコミの前で堂々と交際宣言をしちゃったから…

部長がご機嫌斜め

「…申し訳ありません」

一応謝る

「申し訳ないなんて思ってないだろう」

部長は呆れたりしかめっ面だったりで…

けれど私は洋さんとのことを隠すつもりは全くないのだから堂々と顔を上げていた

「そこら辺のチャラチャラしたアイドルの坊主や、まぐれ当たりに活躍した野球選手よりはいいが…」

ひどい言われようだわ

けれどこれでニュース番組の視聴率が落ちたり、批判が集まるようなら降板を申し出た方がいいんだろう

私はアイドルじゃない

付き合っているのに嘘をついたり

お友達だけどもう会わない…とか誤魔化したくはない

ニュースキャスターである前に一人の女性でありたい

嘘をつくことは報道に携わる人間として誤った道からニュースを伝える事になる

それだけは嫌だった

ポリシーを崩してまで今の位置にいたくない

私は務めて感情を押し殺して部長に自分の考えを伝えた

「…見た目より頑固だな」

「よく言われます」

なよなよと泣き崩れて同情を買う女性にはなりたくない…っていうか

持って生まれた性格上、どうも無理…みたい

見た目と違うと言われるこの性格を人はとやかく言って…面倒

部長と私の会話は一進一退で進まない

クビだと言ってくれた方が楽…

そう思っていた時

「部長!」

報道の課長が部屋に飛び込んで来た

「どうした?」

「さっきのニュース終わりから電話がバンバンかかってきて…」

私が自分で自分の報道を言ったことだろうか

部長の眉間にしわが寄る

「それが…よく言ったと」

「なんだと?」

部長も私もポカンと口を開けた

「堂々として2人とも格好良かったと。詩織君も弁解せずに言い切った所がいさぎいいとお褒めの電話がじゃんじゃん…」

そう…なの?

テレビの向こうの人達はわかってくれた

それだけでいい…

小さくガッツポーズをしちゃう私の横で部長は頭を抱え込んだ




「男前だなぁ…」

私を腕枕して髪をクルクルと指でもてあそびながら洋さんは可笑しそうに笑った

「だって…嫌だもん…大人げないってわかってるけど」

洋さんは子供だなって笑うだろうか

私だって彼につり合う大人の女になりたいんだけど…

「詩織がそれだけの覚悟を持って俺についてきてくれるんだから、俺も腹をくくらねぇとな」

洋さんはふっと笑って額に唇を寄せた

「覚悟しようと思ってするもんじゃないな…お前が欲しくて自然に湧き上がる決意ってやつか」

独り言のように洋さんは呟くと体を動かしてギュッと私を抱き締めた

「お前が欲しい…ただその思いだけで俺は暴走しそうになる…理性が働かねぇ」

「洋さんが…?」

「ああ…30手前になって情けねぇけどな」

洋さんは真っ直ぐ私を見つめて髪を撫でてくれる

「ちゃんと…ケジメはつけないとな…」

それが何を意味するのか、わからない程鈍感じゃない

けれど洋さんはその言葉はきっとちゃんとした場所で言ってくれるだろう…

…今じゃない

私は甘く重なる唇をゆっくりと感じながら洋さんの背中に腕を回した

体中をくまなく愛してくれるその大きな手に感情の全てを委ねる

この人の為ならそれだけで生きていける

心からそう思って…

私は激しくなってきた愛撫を全身で受け止めた


~つづく~


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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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