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scandal~桐沢洋~18

2人で並んでキッチンに立って料理を作る

1つ1つクリアしていかないと先に進めない私の横で、洋さんは野菜を切りながらお肉を炒めて、味見をしながらさっと盛り付けていく

「洋さん、手際良すぎ」

女性として自信を失いながらチラッと見ると

「ん?手際がいいんじゃなくて大雑把だと思うぞ」

男の料理なんてこんなもんだと言って豪快に笑う

「上司は大雑把な方がいいとこの頃思うんだよな」

盛り付けの終わったお皿をテーブルに運びながら洋さんは言う

「上が細かかったらスピーディーに下に指令がいかねぇだろ?上が大筋の指令を出して、補えない部分を補える部下がいれば効率良く進むしな」

上司は部下を信じて大まかに指示して、部下が動く事に責任を取ればいい

それが組織で動くという事だと

「料理だって詩織が几帳面に味付けしてくれる物もあるから俺が大雑把に作る料理と調和されるんだ。それで不味くたってどちらの責任でもねぇし。まぁ、俺達プロじゃないから繊細な味付けは必要ないしな」

ポンと私の頭を撫でてお皿を全部持って行ってくれる

この人の懐はどこまで深くて温かいんだろう

それは私だけじゃなくて2課の人達をもみんな包み込んでくれる大きな腕だ

私は自立した大人の女性になろうと、訳もわからず闇雲にもがいて来た気がする

それがいつの間にか洋さんの大きな腕に抱かれて落ち着いてしまっている

「洋さんは私を甘やかし過ぎよ」

「かまわねぇだろ?可愛いんだから」

「か…っ」

一気に顔が熱くなる

「もちろん瀬名が子犬みたいで可愛いって言うのとは意味が違うぞ。あっ、あいつはカピバラだったな」

言ってから洋さんは首を傾げる

「カピバラってどんな動物だった?」

まったく…

私は笑いをこらえてテーブルに向かった

彼女の前で部下の女の子を可愛いって言って

それでヤキモチ妬かない、ううん

妬けない私を自分が一番驚いている

昔の私だったらきっと拗ねている

洋さんだから笑っていられる

それは洋さんが《揺るがない愛情》を与えてくれているから

私の心の中に程よい余裕という余白を作ってくれているから

「…そろそろ気づいてくれないか?」

洋さんがしみじみと私の向かい側に座って呟く

「なにが?はい、お箸」

「お、おお…ありがとうな」

洋さんはお箸を受け取って照れくさそうに横を向いた

私、何か忘れてる?

首を傾げる私に洋さんはしょうがねぇなぁ…と笑って焼酎のロックに口をつけた


~つづく~
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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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