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The parallel world of a Valentine's Day~ロベルト~8

Category - 番外編
唖然とするしかない

落ち着いてゆっくり考えよう

まずは大きく息を吸って…吐いて…吸ってぇ吐いてぇ



「アル~!」




アルが来た途端に確信した

だってさっきまで俺の前にいたアルよりも遙かに若いアルだったからだ

「ねぇねぇアル」

「はい」

「今日は何日?」

「2月14日ですが…」

「何年の?」

「は?」

アルは不思議そうな顔をしながら西暦を口にした

うん…俺26才

「俺って王子だよね?」

「他になにか?」

「国王じゃないよね?」

「取りあえず今すぐでは違いますね。旦那様はまだご引退の意思を出されておりません。早くリバティの国王様とゴルフ三昧したいと申されていますが…」

その辺りの父さんはブレてないな

ページが変わっても一緒だ

俺はひょっとしたらすごく近未来的な夢を見ていたんだろうか

「ねぇアル~変な夢だったかもしれないけどさぁ」

なんだか喋りたい

俺が見たものが夢だったとしても誰かの記憶に残しておきたいと思ったんだ

アルは目を丸くしながらも聞いてくれた

「パラレルワールドですか…」

アルは半信半疑です!って顔を露骨にしながら唸った

「では、どこかのページには6ヶ国で一番威厳とカリスマ性と実力を兼ね備えた理想のロベルト様がいらっしゃるわけですね」

…アルの発想もページが変わってもブレないみたい

「6ヶ国で一番女クセの悪い仕事のできない俺もいるんだろうね」

悔しまぎれにおんなじ事を言ってみる

「我がことながら、その世界の私は不憫です…」

…やっぱり返ってくる言葉は一緒か

「あっちの世界ではアルが俺とルーティアに自由を与えてた」

「野放しという事ですか…」

「言い方一つで随分違うもんだね…」

「一緒でしょう。野放しの結果、ロベルト様の仰るあっちの世界では姫君ばかり5人も生まれていたと」

「可愛かったよぉ~!」

「可愛いとお世継ぎ問題は別物です!」

「ふぎゃ!」

アルの雷にロアが跳ねた

「もう!アルパパは怖いねぇ」

「怖いねぇ~」

俺がロアを抱きしめるとロアも俺の口調を真似て抱きついてきた

ちっちゃなちっちゃな手

ふわっふわで、くりんくりんの髪の毛から赤ちゃん特有の甘い匂いがする

ああ…可愛いなぁ

幸せそうに俺にすり寄るロアに

さっきまでいた12才のちょっぴり大人になったロアの寂しそうな顔が重なる

なんであんなに寂しそうな顔してたんだろう

「…まったく…ロアは私の子供です。ロベルト様のお子様ではありません」

呆れるアルにべぇ~っと舌を出す

ロアは母さんの妹の娘の娘だ

つまり俺の姪っ子の子供

血は繋がってるもんね~

立場上、俺の養女にするわけにいかなかったからアルとマリア夫婦の養女にしただけ

「可愛がっていただくのはありがたいのですが、実際にご自分のお子様がお生まれになった時、ちゃんとケジメを付けてくださいよ」

わかってるよ!

ロアも自分の子供もみんな可愛いだろう

分け隔てなく接するさ

「逆です」

「あん?」

「ロアは執事の娘です。ロベルト様直系の王子様王女様と一緒の扱いをしてはいけません」

…そうなの?いいじゃん別に

みんな仲良く!バトン家家訓!

「何でもかんでも家訓で片付けない!」

「ふぎゃ!」

またアルの雷にロアと2人して首をすくめた

あ…

そっか

俺はロアの顔をじっと見つめた

「ロア…寂しかったんだ」

思えばお姉ちゃんと呼ばれながらもロアは俺の娘達の後ろにいた

チョコをくれたのも最後だった

ロアはちゃんとそういう教育を受けて育ったんだろう

お前は執事の娘
姫じゃない

「今は一人っ子で俺を絶賛独占中だもんな」

「はぁい!」

ロアは満面の笑みで俺に笑いかけた

「ロアだけでいいかも!」

ついそんな事を口走ってロアを抱きしめると

ガサガサ…とポケットの中の何かが音を立てた

「なんか入れてたっけ?」

思い当たる事がないまま、俺はポケットに手を突っ込んだ

「……」

それは

娘達がくれたチョコレートの包みだった


~つづく~

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