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特捜×ショコラティエコラボ☆氷室センセと一吹☆7

火照った体をも優しく征司さんは抱きしめてくれた

まるでまだ足りないと言っているよう…

私は乙女全開でその抱擁に甘えた

「何をヤキモチ妬いてたんだろ…私」

「ヤキモチ?誰にだ?」

征司さんの声はまだまだ甘い

「えっと…」

一吹さんにだなんて言ったら呆れられるかな

「俺はお前以外眼中にないんだが…」

そんなストレートに言われたら…照れるしかないじゃないの

「一吹が倒れたあの日…」

征司さんはゆっくりと私の髪を撫でながら話し始めた

「病院に駆けつけた華恋の泣き顔が忘れられない…」

「え?」

「突然恋人が働き過ぎで倒れて一時は心肺停止状態になったと聞いて取り乱さない方がおかしいが…」

そうでしょうね…

ん?華恋さんって仁さんの恋人じゃなかった?

「華恋は一吹の婚約者だぞ?」

前に『仁の…』って言わなかった?

「仁の…密着取材をしているだけだ」

そうだったんだ!

一吹さんの婚約者なんだ

何だかほっとしている私に征司さんは不思議そうにまばたきをした

「あの時の一吹は少し前までの自分の姿だと気付いた。そうしたら華恋の姿が香月と重なった」

征司さんはキョトンとしている私の頬を指でなぞりながらちょっと苦しそうに微笑んだ

「働き過ぎて愛する者を泣かすのは本末転倒だと悟った」

「働き過ぎないって思ったんですか?」

「ああ…自分の体を守る事が香月の為だと」

「ものすごい進歩!仕事人間の征司さんが」

「…仕事人間…」

一応自覚してたんだなぁと笑ってしまう

「あ、だからここのところ休みのたびにレ・クランに?」

「家にいて掃除と洗濯を終えて料理の作り置きをしても時間が余るしな」

…私より主婦…

「いつもならまた大学に戻る所だが…体と頭を休ませる事にした」

「よかった…安心して征司さんを置いて仕事に行けます」

「やはり心配かけていたか…」

申し訳なさそうに目を伏せる征司さんが可愛くって思わず抱きついた

・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡

すやすやと眠る華恋ちゃんの寝顔を見つめながら無防備に下りている瞼にかかる前髪をそっとすく

今頃氷室先生は彼女と甘い夜を過ごしているだろうか

先生が俺の前に現れてから随分と心の中身が変わった

初めて《信頼》して《甘える》という事ができている気がする

もちろん弟達の事も、華恋ちゃんの事も信頼しているけれど、甘える事はできない

長男だから…オーナーだから…恋人だから…男だから…

それを九死に一生を得た後に氷室先生に言った時

『だから死んでもいい理由にはならない』

とばっさり言われた

『お前は店の為、家族の為、恋人の為に寝る間も惜しんで働いたのだろうが、実際誰の為にもなっていない。お前が過労で死ぬことは全てにおいてマイナスでしかない』

身も蓋もない…と思った

それだけ心血注いで守ろうとしていたのに

『お前の死と引き替えに手に入れた店の繁盛を誰が喜ぶ?店は生きていてこそ育つものだろう。お前が死んで弟達や恋人がどれだけ悲しむか考えろ』

そう言いながら氷室先生は哀しそうに目を伏せた

経験上、遺体を解剖した後、過労による突然死を告げて泣き崩れる遺族を何組も見てきているという

そして

『俺も仕事人間だった…それで倒れても自己責任だと思ってきたが…大切な人間ができて初めて生きていたいと思った。だからお前も…恋人を泣かすな』

そう言って

それから先生はレ・クランによく顔を出すようになった

その度に俺の脈と熱を計っていく

くすぐったいような暖かさが心地良い

真正面から叱って守ろうとしてくれる家族以外の人に初めて出逢った

それが俺の心に余白を作ってくれた

「ん…」

ふと華恋ちゃんが身を捩って俺に擦り寄ってきた

洗いたてのシャンプーの香るその髪に指を差し入れてそっと梳くとサラッと細い髪がすり抜けた

「…一吹さん…?」

うっすらと開けた目が俺を見つめていた

「…起きてたんですか?」

「ちょっとね…」

寝ぼけまなこが可愛くって髪を梳いていた手で頭を抱き寄せる

「何を考えていたんですか?」

俺のパジャマを摘まみながら華恋ちゃんが見上げる

「氷室先生の結婚式にどんなウェディングケーキ作ろうかなって」

「ウェディングケーキ?いいですね!一吹さんのウェディングケーキなんて素敵!でも…」

「でも?」

「またお仕事の事考えてる…ダメです」

…そうだね

可愛くて睨む華恋ちゃんに素直に謝る

仕事人間からの脱皮はなかなか難しそうだ

「じゃあ…何も考えられなくしてくれる?」

華恋ちゃんの髪を撫でていた指をそっと首に這わせた

鎖骨をなぞりながら胸元のボタンに指をかける

「…もう」

また可愛く睨むと華恋ちゃんはふんわりと俺の背中に腕を回した

彼女の素肌を滑りながら1枚ずつ剥いでいく

その間、華恋ちゃんはずっと俺の胸に顔を押し当ていた

「一吹さんの鼓動が聞こえる…生きてる」

「うん…ずっと華恋ちゃんの為に生きるよ」

「おばあちゃんになるまで?」

「ん…おじいちゃんになっても愛してるよ」

顔を見合わせて微笑み合う

嘘じゃないよ…

生きるって決めたんだから

愛する人を泣かさない人生を歩むと…

ね、氷室先生


🍀END🍀
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Category - 特捜×ショコラティエ コラボ

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