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夢恋城へ…ようこそ…

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第0章~始まり~2

Category - 第0章
夕方の大学の門の前には結構車が並ぶ

彼女を迎えに来る男の子が多いのだ

私のいる大学は比率的に女の子の方が多いから良くある光景の1つだ

その日もいろんな車が並んで男の子達が立っていたけれど、私は自分に関係ないからと、全く見向きもせずに通り過ぎようとしていた


その時

「瑠璃!おい!こら!」

急に名前を呼ばれて、聞き覚えのある声に思わず反射的に振り返った

「…っ!キー…!」

名前を呼びかけて慌てて口をつぐむ

そこにいたのは紛れもなくキース様だった

真っ赤なスポーツカーにもたれている長身の彼は一際目立っていた

事実、何人かの女の子達が遠巻きで彼を見てそわそわしている

「な、何してるんですか!?」

慌てる私に彼はニヤリと笑う

「迎えに来てやった」

「迎えにって…リュークさんは?」

自分が王子だってわかってます?

「リューク?置いてきた」

「アレックさんは?!」

「なんでデートするのにじじいを連れて来なきゃいけねぇんだよ」

「じゃあSPの方は?!」

「だからデートするのにSPなんか…っ」

「もう!」

わかってない!

私はキース様の手を引いて急いで車に押し込んだ

それから自分も助手席に滑り込んだ

「随分と積極的だな。そんなに俺に会いたかったか」

「違います!」

違わないけど!

それ以前に…

「キース様!ご自分の立場がわかってます?」

「立場?リバティの王子だが?」

「その王子様が執事さんもSPも付けずに無防備に外で立ってるなんて!」

敵が多いんでしょ?

クーデターの予告とかあったでしょう?

命を狙われる事だって…!

「ここはシャルルだぞ」

怒る私の事なんて全く意にも介さず、キース様は平然とエンジンをかけて車を出した

「シャルルじゃあんまり俺の顔は知られてねぇんだよ」

胸のポケットからサングラスを取り出してサラッとかけてまたハンドルを切る

悔しいけどかっこい…

「お前ら庶民はどう思ってるかのか知らねぇけど、俺達王子は基本的に自国以外では報道を控えさせているんだよ」

キース様はふんっと笑って前の車を追い抜いていく

「自分の国の王子より他国の俺の方が格好良くって人気が出たらまずいだろ」

そういう理由?

「いちいち『本日○○王国の△△王子が来城され、□□王子とご歓談されました』なんて報道してたらきりがねぇ。特にロベルトはな」

…確かに

ロベルト様はほぼご近所に遊びに行く感じでエドワード様のお城に行かれているみたいだし

ドレスヴァンのジョシュア様の離宮はなぜか王子様方の集合場所にされている

「だから意外と俺達の顔は他国じゃさされないんだ」

そう言いながらちょっと不満そうにキース様はアクセルを踏む

でも…!

「危険でしょう?キース様お一人で出歩いたら」

「いちいち連れて歩けるか!奴らがいたら…」

キース様は信号で止まってサイドブレーキを引くと

「…!」

不意に唇が重なった

「…こんな事出来ねぇだろ」

コツンとおでことおでこが当たって

最上級の甘い声が降ってくる

「久しぶりに逢うのに2人きりじゃ嫌か?」

ずるい…

私が上目遣いに睨むと、キース様はまたニヤリと笑って車を動かした



~つづく~





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