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夢恋城へ…ようこそ…

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A little bird is to where~小鳥はどこへ…~ウィル~4

Category - 番外編
クロードは言った

「ウィル様がお忘れになられたのはノエル様の事だけでございます。その他全て覚えておられます。何も問題ございません」

…と

いったいなぜ問題がないのか

みんなの言う事が正しいのなら彼女は俺の妻のはずだ

それを忘れているのになにが問題ないと言うのだろう?

「当面ご公務に差し支えはございませんという意味でございます」

平然というクロードの態度で、奴がノエルにいい感情をもっていない事はいくら記憶が曖昧な俺でも察しがついた

理由はわからないが…

頭痛が起きた翌日には体調も落ち着いたのでフィリップに帰国する事にした

その間、ノエルはノーブル・ミッシェル城に留まっていたが、少し顔を出してはクロードに追い出されていた

《ウィル様の為》

その言葉を伝家の宝刀のように振るうクロードにノエルは悲しそうな顔をして下がっていく

帰りの車も俺に気疲れをさせないようにと別々にされる

いつもこんな状態だったのだろうか

それを俺は愛情を持って彼女を守っていたのか

そうであると自信を持って言い切れない自分に腹立たしさを覚える

近づいて来るフィリップ城が重苦しく感じる

車は城のホールに付けられ、整然と並んだメイド達が一斉に頭を下げた

日常の光景…

その中にノエルも俺の到着を待っていた

「ウィル…」

一歩踏み出して近づく彼女に俺も足を向けた

記憶が無くともノエルは俺の妻なのだ

それを忘れてしまっていることを城の者に知られる訳にはいかない

「ノエ…」

「ウィル!」

彼女にあと一歩という所で声がかかり、メイド達が向きを変えて同時に頭を下げる

王妃だ…母とも言うが

「ウィル!体の具合はもういいの?お医者様にちゃんと診て貰ったのかしら?そうだわ!クロード!スティーヴに連絡を取りなさい!スティーヴに診て貰いましょう!それがいいわ!」

駆け寄ってきて俺の肩を抱くなり捲したてる

俺を理由にスティーヴを呼びたいだけなのが見え見えだ

クロードは無表情のまま

「畏まりました」

と一礼し、

けれど最優先として俺を部屋へと導こうとする

一瞬、母上とクロードの間の空気が冷えた気がした

これもフィリップの日常…

「ウィルは私が部屋に連れて行きます!クロードさんはスティーヴ様にご連絡してください」

そんな空気を破ったのはノエルの明るい声だった

「ウィルも久しぶりにスティーヴ様に会えたら体調が良くなるわ」

ノエルは屈託無く笑って俺の腕を取り、母上に微笑みかけた

「…そうね」

母上も小さくそう言うとほんの少し笑った

「…早急にアポイントを取ります」

クロードは一礼するとその場を去って行った

ノエルはニコニコとしながら俺と廊下を歩く

俺は記憶がないままだが…

きっとノエルのこんな性格を好きになって妻にしたのだろうと…思った

~つづく~





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