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A little bird is to where~小鳥はどこへ…~ウィル~5

Category - 番外編
部屋に戻り、扉を閉めるとノエルはふぅ~っと息を吐いた

「ウィルごめんなさいね。無理やり連れてきちゃった」

「いや…ベストの判断だったと思うよ」

母上を立て、クロードの面目も保った

ただ、強いて言えば、次期王妃という立場でそこまで気を遣うことはない

クロードが母ともめようがクビになろうが彼女が気にする事はないんだ

「でも私、次期王妃の前にウィルの奥さんで、スペンサー家のお嫁さんで…スティーヴ様だってお義兄様なわけで…!」

必死に言い訳のように訴える彼女に思わず口元が緩む

けれど素直に受け入れられないものが引っかかる

「ノエルは一生懸命がんばった」

「うん…」

「母上の為」

「うん…」

「クロードの為」

「うん…」

「俺の為」

「もちろん!」

「じゃあノエルの為はなに?」

「え…?」

ノエルはキョトンと大きな瞳を俺に向けた

「ノエルの得になるのはなに?」

「私の…?お義母様が逢いたいって思われるスティーヴ様に逢えて、クロードさんがお義母様に怒られなくって…そうしたらウィルも気分よくって…それが私の得かな」

「それがノエルの得に…?」

「だってみんなが笑っていれたら私も凄く幸せだし!すっごいお得感!…なんかバーゲンみたいだけど」

「バーゲン…?」

バーゲン…ってなんだ?

「あっ…そっか。ウィルはバーゲン知らないですね」

ノエルはペロッと舌を出して笑った

ズキッ…と頭の奥が疼く

「とにかくみんなが幸せであることが私の幸せなの!」

大きく手を広げてジェスチャーで表すノエルだが

「あっ…!」

バランスを崩して倒れかかった

そうだ、彼女は松葉杖を付いていた

それをすっかり置き去りにして、何でもないフリをして俺を部屋まで連れて来たんだ

それもこれもみんなが笑顔でいるためか?

みんなの笑顔はノエルの犠牲の上に成り立っているのか?

俺は倒れかけたノエルを抱き留めてソファーに座らせた

足首のくびれが無くなるほど腫れ上がっている

ノエルにこんな無理をさせているのは俺なのか?

いや、俺達なのか?

申し訳なさそうに俯く彼女の背後にまた小鳥が見える




金色の籠の中の小鳥…

その籠の周りを金色の猫と

黒いカラスと

宝石を纏った犬がぐるぐる回っている

《出して…!恐いよ!》

小鳥が鳴いている

遠くで茶色の鳥がバタバタと羽根をばたつかせながら抗議の声を上げている

《出せよ!出してやれよ!自由にさせてやってくれよ!》




俺の頭の中でいろんな動物達が騒いでいた


~つづく~






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