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A little bird is to where~小鳥はどこへ…~ウィル~8

Category - 番外編
「大丈夫?」

心配そうな瞳が俺をのぞき込む

クロードを呼ぼうとするノエルを止め、俺はベッドに横になった

大丈夫だとノエルに微笑んでみせる

それでも不安そうな顔をするノエルの頭をそっと撫でた

なぜ頭痛がおきるのか

少しずつ判ってきた気がする

…グレンだ…

グレンとノエルが親しげにしている姿を見たり、想像したりすると頭痛が起こる

これは嫉妬なのか?

嫉妬というのは胸が痛むものじゃないのか?

ふと…思う

俺は嫉妬という感情を持ったことがあったか?

次期国王はスティーヴと決まっていた

俺は2番手でいい

兄貴を影で支える役目だと教えられて育った

だから同年代の他国の王子達が帝王学を学び始めても他人事だった

国同士の競争は兄貴の役目だ

セシルも生まれながらにスティーヴの婚約者だ

欲しいとか、奪いたいとか思わなかった

スティーヴが王位を捨て、セシルの結婚相手として俺に順番が回ってきて、それを甘んじて受け…

セシルは身分よりスティーヴ本人を選び去っていった

その時も嫉妬という感情を持たなかった

物や人に対して興味がない

執着心もない

それが俺だった

しかし他国の王子連中と肩を並べなくてはならなくなり、必死で勉強した

それは競争心やプライドや、プリップという国を背負っての戦いに負けたくないと思ったからで…嫉妬と執着心じゃない

だから…嫉妬という感情表現がこれで正しいのかどうかわからない

「ノエルは…嫉妬ってしたことあるのか?」

気付けばノエルに直球過ぎる球を投げていた

ノエルはベッドサイドに座り俺の顔の横で頬杖をついてちょっと首をかしげた

「ウィルの事で嫉妬していたら心臓も胃もいくつあっても足りないです」

「…?」

やっぱりノエルは不思議な女の子だ

「それはウィルに自覚がないから」

俺の自覚?

「ウィルはすっごくモテるってわかってます?」

モテるというのは容姿や性格ではなく王子という地位で…

「王子様みんなモテる?おつきあいのある国の王子様でコンプレックスに悩んでた王子様みえたでしょう?」

コンプレックス…モテないから?



……

………

「今はリバティ領だけど」

ああ…

「とど…」

言って笑ってしまった

かつてのフレットアイランド王国の王子

現在のリバティ王国領フレットアイランドの領主クリスティアーノ

キース命名「とど」

その兄は「ぞうあざらし」だったな

「確かに…」

モテはしないが…

「正直…比べられたくない」

「例えが極端過ぎちゃった?それに…他国の王子様の事を悪く言ったらクロードさんに怒られちゃう!内緒ね」

首を竦めながら唇の前に指を立てるノエルにドキッとする

可愛いな…

記憶がなくとも俺はノエルを好きになる

そう思った

こんなに俺のテリトリーの中にいて違和感がなく、むしろ居心地がいい…

同じ事をノエルは感じてくれているだろうか


~つづく~





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