FC2ブログ

Welcome to my blog

夢恋城へ…ようこそ…

Article page

逢いたくて…~キース~5

Category - 番外編
「雨…」

瑠璃が唇を離した隙間で囁く

「ああ…」

返事だけしてまた唇を重ねる

一瞬でも離したくない…

「いくらお熱くとも風邪を召されますぞ」

呆れたような声がすぐ傍でして雨の粒が当たらなくなる

顔を上げるとアレックが傘を差し掛けていた

「フレディ様のお仕事を増やされると後々面倒でございますよ」

…確かに

アレックの言葉を受けて俺達は顔を見合わせて少しだけ離れた

見れば玄関ホールで母上と伯爵夫人が雨を避けて立っている

「我が息子ながら情熱的にも程がございますわ」

母上が溜息混じりに隣に立つ白髪の伯爵夫人に呟く

「あら、私には違和感ございませんよ。デジャブとか言うものでしょうか」

にこやかに伯爵夫人は母上に微笑みかける

「20数年前にもまだ独身でいらっしゃったシェリル様がいらしていた時に、雨が降ってきたとか、台風が近づいているとか、いろんな事を申しながらジェームス様がお迎えに参りましたわよね」

「あ、あれは…!あの頃は今のように携帯電話の電波もよくなかったからジェームスが心配してっ…!」

「あのすぐ後でしたかしら?こんな田舎に都会と劣らない程の電波の中継アンテナが立ったのは…皆さん驚いていましてよ」

「…偶然ですわ!」

母上が珍しく慌てふためいて横を向く

「…アレック、あれは」

「真実でございますな。何しろ手配したのは私ですので」

「…なら、父上に怒られる事もないか」

思わず瑠璃と顔を見合わせると笑ってしまう

「ま、怒られてもお前をさらって帰るけどな」

「…はい」

瑠璃がはにかみながら頷くと俺は勢いよくアレックの傘から飛び出して瑠璃と車に向かって走りだした

「ランスロット、後は頼むぞ」

「アレック様、私はドライブしてるだけでございますよ」

年寄り2人の声を遠くに聞きながら俺はエンジンをかける

「濡れちまったな…帰ったらすぐに風呂に入るか」

「はい」

瑠璃の濡れた髪を撫でるとアイツはにっこりと微笑んだ

「当然…一緒に入るからな」

「…はい」

手を握ると瑠璃は照れながら頷く

雨が本降りになってきてフロントガラスを曇らせていく

ワイパーを付ける前に俺達はもう一度長くて熱いキスを交わした


~つづく~





拍手をポチッと押していただけると嬉しいです󾬏
私の明日からの活力になります┏○ペコッ


Category - 番外編

0 Comments

Post a comment