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新たな伝説の始まり~第6話~エドワード

誰が僕の事を《prince of prince》なんて言い出したんだろう

ロベルトは僕とウィルにはぴったりだと笑って言うけど、意味が違う

ウィルはまさに王子で…

それは実力をも伴っての事

僕は…王子としてしか生きられない王子

そんな意味だと思う

レイラと駆け落ちをして、ほんの少し王子ではない生活をしてみてよくわかった

僕は無力だ

そう痛感した

生活していく事、もっと言うと食事1つ取るだけでも僕は1人では何もできなかった

あのまま生活していても僕はどうやってお金を稼げただろう

僕に何ができたのか

僕はレイラに何を与えられた?

あの時だって、僕がしっかりしていれば彼女をインフルエンザに感染させる事もなかった

ましてや死なせてしまう事も…

ああ…

思い出しただけでも体が震えてしまう

レイラが息を引き取る寸前の情景が僕を闇の底に引きずり落とす

レイラを失う事は僕の人生も終わりを告げるということ

生きている意味はない

だから新型インフルエンザが移っても構わない

一緒に逝こう…

僕は最後にキスをした

レイラはそっと微笑んで

息を引き取った

そこからはあまり覚えていない

頭が真っ白になって、世界が音を立てて壊れていった

もう何もいらない!今すぐにレイラの元に行かせてくれ!

狂ったように叫んでいただろうと思う

…ゼンが現れるまでは

ゼンが部屋に入ってきてレイラの枕元に立った

なぜ…

レイラを連れて行くの?

まだ僕達を引き離すの?!

レイラに触れるな!

そう叫んだ時に誰かに抱きすくめられた気がした

あれはキースだったのかルイスだったのかわからない

確かめる前に僕の目の前が眩い真っ白な光に覆われた

ゼン?!レイラに何をしたんだ!

「エドワード様、こちらをお持ちください」

ゼンに言われて、僕は逆らう事も、尋ねる事も忘れて…ゼンの言うとおり《何か》を握らされた

そしてレイラのもう動かない手もゼンによって《何か》を握らされた

レイラの胸の上に乗せられた手に僕の手をゼンは導いた

その上に《何か》を握ったゼンの手が重なる

そして…

また眩い真っ白な光が僕達を包み込んで

やがてその光は七色の光に変わった

美しい…と思った

レイラをたった今失って、この世から美しいものなど全て消え去った筈なのに…

トクン…

僕の手に微かな鼓動が伝わった

それは規則正しく…トクン…トクンと

真っ白だったレイラの顔がピンクに戻っていく

硬く閉じられた瞼がゆっくりと開いた

レイラの瞳が僕を見つめた…

レイラが…戻ってきた

黄泉の世界から僕の元に戻ってきてくれた!

無我夢中で抱きしめる横でゼンが跪いて敬意を表してくれていたのに気付くのはずっと後だった



ゼンは何者なんだ…

1番知りたいのは僕…

そしていつか僕がゼンに跪く事があったとしても構わない

もはや彼はただの執事ではなくなっていたのだから…


~つづく~





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Category - 新たな伝説の始まり

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