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迷える2人の王子~1~ロベルト

Category - 番外編
「う~ん…」

執務室の椅子に座るロベルトは組んだ手を頭の後ろに伸ばしてぐいっと体を逸らしてそのまま逆さまに頭を向けた

「何をなさっているのですか」

逆さまになって見えるアルベルトは逆さまになっても眉間に皺が寄っていた

「これでもアルタリアの未来を考えているんですけど~」

「どう考えても書類から目を背けているようにしか見えませんが…」

「それはアルの目が悪いんじゃないのぉ?」

「あいにく両方とも1.5です」

「そういう人って老眼になりやすいんだって」

「ロベルト様は2.0では?」

「そうそう!目も健康優良児!」

「未来を見通せる2.0でしたら大歓迎ですが」

「それは老眼まっしぐら…いや、白内障かも」

「……」

「冗談です!冗談!本気でアルタリアの未来を考えてるんだってば!」

ロベルトは慌てて体勢を戻すと執務机に頬杖をついた

「だってさぁ~この頃キースばっかりいい思いしてない?」

「フレットアイランドの事ですか?」

「あれだって、ロアがうちに置き去りにされた事から始まったのにさぁ、終わってみたらリバティの領土が増えて、今じゃ一大観光スポットだよ!」

「それはフレットアイランドの特徴を上手く観光に当てられたからでしょう?」

「世界一脱獄できない刑務所も作っちゃって、外貨もガッポリ」

「キース様に先見の明がおありになったんでしょうね」

「キースの話になるとアルの皺が消えるのも腑に落ちない…」

「気のせいです」

「違うと思う…それにさぁ!インフルエンザの薬だって!」

「あれは利益が上がりましたよ。失業率も下がりましたし」

「あの当時はね!今なんか、世界中で新型インフルエンザの薬作ってるし。売れないから製薬会社の工場も縮小傾向にあるだろう?」

「わかっていた事でしょう?」

「でもでもでもさぁ!あの時は仕方なかったよね!?」

「まぁ…ああするしかしょうがありませんでしたね」

「でさ、売り上げの一部は研究してたリバティとフィリップが持っていってるじゃん」

「リバティとフィリップが先に研究していたからこそ、新型インフルエンザの薬が間に合ったのですよ」

「そうだけどー…で、またそのお金で最新鋭の研究して、また違うインフルエンザが流行ったらアルタリアが下請けするわけ?」

「一時的には潤いますが、永続的なものではございませんね」

「《骨折り損のくたびれ儲け》ってか」

「負の連鎖ですね」

「やっぱりマズいよね!ダメだよね!そんな事じゃ!」

「…ようやくお気付きで」

「わかってたなら言ってよぉ~!」

「毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日……言ってますが?」

「……そう、なのね」

「そうですが、聞き覚えがないとでも?」

「毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日…言われてるとただの雑音としか…」

「ではもう少しボリュームをあげましょう」

「大丈夫!現状維持でお願いします!ちゃんと聞くから!」

これ以上小言が増えてはたまったもんじゃない

ロベルトはアルベルトに目いっぱい頭を下げた

その頭上から深い深いため息が聞こえてくる

わかってるって…

アルタリアの収入を増やさなきゃ

いくら住みやすいアルタリアだと言っても、稼げないなら他国に国民が流れて行ってしまう

国民の流出は国の衰退に拍車をかける

ロベルトは机に突っ伏したまま真剣に考える

「う~~~ん…うぎゃっ!」

長い唸り声が悲鳴と共に雪崩れた書類の中に埋もれていった


~つづく~





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