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2課の彼の恋~木村涼平~6

夕子さんの口から『二階堂涼平』の名前が出た時、一瞬で暖かかった顔が冷たく強張ったような感覚に見舞われました

夕子さんが言う『初恋の人』は小学生当時の彼女が見たテレビの中の僕…

「演技の事とか何もわからないけど、でもこの人凄いって思ったんです。気になっていっぱいドラマ見たけど、みんな違う印象で…本当におんなじ人?って何度もお兄ちゃんに聞いたの」

「そうですか…」

それはある意味役者冥利に尽きるというもの

役に入った瞬間に二階堂涼平は消える

その役が生まれてからどう育ち、何を考えて今に至るのかを体に染みこませる

それは役に憑依するかのようだと言われるオスカー賞俳優の父、奥本雄吾の血筋なのか教えなのか…

皮肉なものです

夕子さんが二階堂涼平に興味を持ってくれた事は、すなわち風花を見殺しにした二階堂涼平も記憶にあるはず

彼女の夢を壊したであろう優柔不断な子役…

今、彼女が《彼》に対してどう思っているのかを聞くのが怖くて

僕は買い物を済ますとすぐに夕子さんと別れて帰路についたのでした

家に帰って映画を見ていても気が重いままでした

今までも自分の目の前で二階堂涼平の事が話題に上ってもポーカーフェイスでやり過ごせのに

けれど夕子さんの前だとなぜこんなに動揺するのか

きっともう会うことは無い

偶然街で会っても気づかない振りをすれば彼女の中の二階堂涼平に振り回される事もない

自虐気味に咽に流し込んだビールはいつもより苦かった

けれどまた…

運命は僕達を出逢わせたのです



~つづく~





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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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