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2課の休日~桐沢洋~1

お風呂から出て髪を乾かしてリビングに戻ると

洋さんは壁に掛けてあるカレンダーの前で腕組みをしたまま仁王立ちになっていた

何かすごく真剣な目でカレンダーを見つめ…ううん、睨み付けている

「どうしたの?カレンダーに穴が開いちゃうわよ」

私がそう声をかけると

「ん?穴?」

キョトンとして洋さんは振り返った

今月何かあったかしら?

私も首を傾げながらカレンダーを覗き込む

バイクのカレンダーの、今月の写真は洋さんの好きなハーレーダビッドソン

「バイク、買い替えるの?」

「いや…俺の相棒はアイツだけだ」

洋さんはそう言って小さく笑った

「実は…」

洋さんはソファに座るとグラスの焼酎に口をつけた

「強制的に有給を取らなきゃいけなくなったんだが…」

「休めるなら休んだ方がいいわよ。洋さん働き過ぎだもの」

「そうか?」

全く自覚がないんだから…

「どこで取ろうかと思って考えていたんだが…詩織が仕事なのに休む気にならなくてな」

「私?」

私は毎日帯で平日の夕方にニュース番組をやっている

もちろん生放送

土日は取材だったり、インタビューだったりで結局あんまりお休みしていない

局アナも結構ハードなのです

そんな私達だから少しでも一緒の時間を過ごしたいと、つい最近から同棲を始めた

先週やっと洋さんのマンションに自分の荷物を全部運び終わったところだった

「今までみたいに1人だったら勝手気ままにバイクに乗って当てもなく走って現地で宿を見つけてってするんだろうが…」

洋さんはちょっと私の顔を見て苦笑する

「お前が家に帰って来るのに何で出かけなきゃいけねぇんだって思っちまう」

「……」

一瞬で顔が熱くなった

どうしてこの人は無自覚でこんな事が言えるのだろう

「もう…」

慌ててパタパタと手で顔を扇ぐ

「なんだ、風呂でのぼせたのか?」

心配そうに額に手を当ててくれる

…もっと熱くなっちゃうのに!

私は恥ずかしさを隠すように洋さんの肩に顔を埋めた

その頭をポンポンと優しく撫でてくれる

洋さんの手の中でグラスがカランと氷の音を立てた

ああ、この静けさが心地いい…

「詩織は休み取れねぇのか?平日は無理か…」

「えっと…」

私は洋さんにもたれたまま壁のカレンダーに目を向けた

「そういえば…この前2日間、取材で出掛けたでしょう?」

「ああ、長崎だったか?」

「そう。長崎で起きた事件の取材に行ったの」

複雑な親族間で起きた保険金詐欺が絡んだ殺人事件

いったい何人が巻き込まれたのか、かなり複雑な事件だった

「その特番が2日に渡って放送されるから、それが木曜日と金曜日だったかしら。そうしたら土日に取材がなければ4日間お休みになるわ」

「本当か?」

洋さんはびっくりしたような顔で私が見つめた

「なら…どこか行くか」

「…はい!」

私は嬉しくって洋さんに抱きついた

洋さんも嬉しそうに微笑んで…ゆっくりとキスをしてくれた


~つづく~





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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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