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2課の休日~桐沢洋~16

後2発…

洋さんの言葉が頭の中を駆け巡る

本当に?

一発だって当たったら生死に関わる

もう何人も撃たれているのがわかる

茶髪でロングヘアの男が私達の隠れているそばに近づいてきている

奇妙な笑い声を立てている様子は…

「ドラッグやってるな…」

洋さんが小さく呟く

そんな相手に説得なんかしても通じない

金髪の男は入って来るなり何の躊躇もなく人を撃っては笑っていた

狂ってる…

どうやったらここから逃げられるの?

どうやったら無事に外に…

洋さんはそっと目を動かした

顔は前から逸らさないまま

「詩織…足元のワインの瓶をこっそり拾えるか?」

そう言った

私の足元には空になったブルーのワインボトルが転がっていた

私は小さく頷いてそっと体を動かしてワインボトルを拾って洋さんに渡す

手がブルブルと震えていたけれど洋さんがボトルを受け取りながらそっと握ってくれた

「ありがとな…」

洋さんは小さく笑うとまた前を睨むつける

テーブルの向こうの男がまた奇妙な笑い声を上げた

「うるせーぞ!ボブ!」

金髪の男が叫んだ

その瞬間に洋さんはワインボトルを思いっきり投げた

ボトルは壁に当たって砕ける

「…っ!」

バンっ!バンっ!

2発の銃と、カチャッという音が聞こえた

洋さんがテーブルから飛び出した!

「ひろっ…!」

洋さんはすぐそばの茶髪の男を後ろから首をロックした

「ぐえっ…!」

言葉にならない声を上げて一瞬で男は落ちた

そのまま落とした拳銃を拾って向かった先には、銃弾を装着しようとしている男がいた

バンっ!という銃声と共に金髪の男が悲鳴を上げて倒れた

洋さんが撃ったの!?

慌てて顔を出すと洋さんは血だらけの手を押さえてうずくまる男のそばに駆け寄り、落ちた拳銃を蹴飛ばすと、倒れて呻く男の手を更に踏みつける

「ぎゃあ!」

仰け反る男のこめかみに洋さんは拳銃を突きつけた

「まだ一発残っているからな…」

洋さんは金髪の男を見下ろしながらトリガーを引いた

「日本人が拳銃撃てるのかっ…!」

「撃てる日本人もいるんだぜ…」

「ジャパニーズマフィアかっ!」

「さあな…」

洋さんは屈み込んでピストルを更に突きつける

後は言葉にならない

喚く金髪の男の腹部に拳を叩きつけると男はあっという間に気を失った

その様子を見てなのか、外から警察官が一斉に飛び込んできた

あっという間に制圧される

金髪の男も茶髪の男も失神したまま手荒く警察官に引きずられていく

「すげー!殺さずに逮捕した!」

隣にいた男の子が大きく手を振って洋さんに駆け寄ってきた

「日本人は犯罪者を殺さないって聞いてたけど本当だ!」

思いっきり握手してくる

「お、おい!拳銃っ…」

拳銃を持ったままの洋さんは慌てて近くの警察官に犯人の拳銃を渡した

「お兄さんはジャパニーズマフィアなのか?」

「冗談言うな。ジャパニーズポリスマンだ」

「そうか!かっこいいぜ!」

興奮して握手した手をブンブン振る男の子に洋さんも戸惑う

「詩織…大丈夫か」

「は、はい…」

私は駆け寄って洋さんの腕に抱きついた

腕の温かさに一気に気が抜ける

けれども目の前に横たわる大勢の人達を目にすると倒れる訳にはいかなかった

「洋さんっ!応急手当…!」

「ああ、とりあえず店のタオルをあるだけ持ってきてくれ!」

洋さんの言葉に私と隣の男の子と女の子は走り出した


~つづく~


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Category - 2課の彼の恋(特捜24時)

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