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1月のとある一日~ジョシュア~

Category - 番外編
ふと目が覚めると、目の前に端整な顔が無防備に目を閉じていた

うっすらと開いた唇からは規則正しい寝息が洩れている

少し伸びた髪はこの所の忙しさの表れかしら

そろそろジャンさんも気付くでしょう

明日にでも切ってもらおう

私はそんな彼の髪をそっと撫でて、外にはみ出した肩にシーツを掛けた

「ん…」

少し身動いだジョシュアは体を私の方に向けると、何かを探すように手が動き、私の体を探し当てると、まるで抱き枕を見つけたかのように抱き寄せる

「……」

そのまま私の首元に顔を埋めてまた一定のリズムで寝息を立てた

寝息まで律儀…

そう思うと苦笑してしまう

今年に入ってから国内での会議が少し変わってきたとジャンさんが教えてくれた

元々ドレスヴァンの歴代国王様はどの国よりも国民に対して絶対的な威厳を持っている

それは臣下である大臣に対してでも揺るがない

よく言えば威厳
悪く言えば独裁

紙一重なのだ

特に現在の国王様は決断が早く…(ジェシカさんに言わせれば“超せっかちで超短気”なんだとか)

大臣同士で意見が対立しても国王様の一言で決着がついてしまうのだと言う

また、今まで国王様が下した結論が悪い方に向かなかった(ジェシカさん曰く“まぐれ当たり”…大きな声じゃ絶対言えないけど)

そんな国王様のやり方にジョシュアは尊敬しつつも疑問を抱き、彼に任された案件についてはとことん意見を戦わせて吟味しているみたい

だから、つい会議の時間も長くなるし、資料も増える

慎重なジョシュアらしいんだけれど…

今日も疲れて帰ってきて

シャワーを浴びたらすぐに寝てしまった

マッサージくらいしてあげたかったのに

私はそんな彼の横に滑り込むようにして眠ったのだった

そしてふと夜中に目が覚めたのだ

「…もうすぐジョシュアのお誕生日だった…」

1月31日 ジョシュアの誕生日

去年は遅めの冬休みを貰って2人で旅行に行けたけど、今年は無理かしらね

だったらせめてお城の中ででもゆっくり寛げる事をしようか

色々考えてみる

いつしか私が腕枕をしているような体勢になっていたので、つい無意識に伸びてきたジョシュアの髪を指先で遊んでしまう

「……」

あれこれと考えているうちにジョシュアから寝息が消えていたけれど、全く気付かなかった

「……ひょっとして…起きてます?」

私がそう気付いたのは、彼が私の首筋を甘噛みするように啄んだからだ

「……」

その唇は返事をする代わりに私の耳たぶを噛んだ

「…っ!」

思わず身震いする私の耳元にクスッと言う笑い声が小さく聞こえてきた

「…お前が俺で遊ぶからだ…」

寝起きの掠れた声が耳元でわざと息を吹きかけながら囁かれる

「もう…」

うっすら感じてしまいながらジョシュアの髪を撫でた

「…誘われて…乗らない男はいないだろ…」

「誘ってなんて…あんっ…」

ジョシュアの舌が私の耳を這っていく

体が震える…

「お疲れなんでしょ…?」

「睡眠は今取った…」

「まだ夜中ですよ…」

「十分だ…後はお前が足りない…」

ジョシュアの指は器用にお揃いのパジャマのボタンを外していく

「この数日間…お前の横でただ眠る事しかできなかった」

大きな手が私の胸を包み込んだ

温かい手が…

「すまなかったな…」

「そんなの…」

「それともお前はその方がよかったか?」

「…私から言わそうとしてます?」

「…さぁな」

チラッと彼を睨むとなぜだか余裕の微笑みを返される

ちょっと悔しい…

けれど

寂しくなかったと言えば嘘かもしれない

おやすみのキスさえ無いままベッドに倒れ込んでしまう事もあったから…

「お疲れなら…無理しないで…」

「こういう事は無理してするものか?」

ジョシュアはそっと私の頬を撫でた

すっかり眠気の醒めた紫の瞳が私を見つめていた

「俺はお前が抱きたい…例え疲れていても…この衝動は抑えられん」

真っ直ぐ真っ直ぐ…ひたすら真っ直ぐに私に向かってくるジョシュアの感情

「男としての性ではない…人としての感情だ」

「律儀…」

「そうか?」

「一言でいいのに…」

「愛してる…か?」

「その一言で女は全てを許してしまう生き物なんですよ…」

「迂闊に言えんな…」

その言葉を多用して悪用しようだなんて微塵も考えない純粋な人…

「言って…」

「俺から言わそうとしているのか?」

おあいこ…ですね

互いに顔を見合わせて笑ってしまう

「真鈴…愛してる…」

「私も…愛してる…ジョシュア…」

見つめ合い

そして2人の瞼が閉じて唇が重なり合う

いつの間にか脱ぎ捨てられたパジャマがベッドの隅に追いやられる

私達は何度も愛してると言葉に出しながら体を重ねた

数日間の空白を埋めるように熱く、深く、濃厚に…



翌朝、髪をアップにできないほど一杯の痕跡を残されてしまった

ジャンさんとジェシカさんの無言の微笑みが凄く怖かった…


🍀END🍀


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