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1月の最後の日に…~ジョシュア~

Category - 番外編
ドレスヴァンは他国と比べて異なる風習が多い

その1つにプリンセスの顔を公にしないというもの

ミッシェル城に入る時に特別に隠したりしないけれど、そこはドレスヴァンのカメラマンが意識的に私の顔は避けて撮ってるの

そんな事したって今はネット検索で見られるのにね

それでも結婚式の時もずっとベールで覆われていた

頑張って最低限の長さにしたけれど…ベール着用の規則は変えられなかった

「女は表に出るなって事ですよね」

ちょっと怒ってジョシュアに突っかかった事もあったけれど

今はそれで良かったと思ってる

だって国内で顔を知られていないおかげで私は堂々と街でショッピング出来るのだから

「他の国じゃバレちゃうのにね~」

ジェシカ先生はカツカツとピンヒールの音を響かせて私の隣を歩いている

ジェシカさんの言う通り、他国ではどんどん顔は出ちゃっているし、遠慮なく声が掛かる

ドレスヴァンでは万が一、私だってわかっても声は掛けてこない

「恐れ多くもドレスヴァンの次期王妃様ですもんね~ドレスヴァンの一般ピーポーに声掛けは無理無理!あ、真鈴様、あのブラウス可愛くない?」

ジェシカさんに腕を引かれてウィンドウショッピングする

ジェシカさん好みのショッキングピンクのブラウスを着たマネキンの手前のガラスにうっすら映るのは『チームジェシカ』のラピスとルチル

ちゃんと警護してくれてます

それだけはジョシュアとの約束だから

「真鈴になにかあったら即刻お前達全員処刑するからな!」

ジェシカさんはジョシュアにしっかり脅されている

あんまり気にしてなさそうで、でもちゃんと護衛はしてくれている

「あっちのコート見ていいですか?」

「どれどれ~?あらっ!真鈴様っぽい~!いいんじゃない!行きましょ!」

こうして私達『女4人』はお店に入って行くのです

女4人ですからね、見た目は

途中でパンケーキのお店でランチして

またショッピングして

バーゲンセールも行ってみました

やっぱり安くなっていると嬉しくなっちゃう

ジョシュアに言うと怪訝な顔をされちゃうけどね

私とジェシカさんは思いっきり買い物を楽しんだ

「あ…」

人通りがちょっと少なくなったメンズコーナーで私は1本のネクタイに目を止めた

濃いブルーにアットランダムなラメ

雲1つない空に夕陽が沈んで訪れた群青色の夕闇

そこに現れる星々が一本のネクタイに現されているようで

ジョシュアに似合いそう…

「ジョシュア様なら王家御用達のデザイナーじゃなきゃダメなんじゃないんですか?」

「そんな慣例も破ってもよくない?」

「まぁ…真鈴様がそう仰るならいいんじゃないかしらん」

ジェシカさんは肩をすくめながら笑ってくれた

ドレスヴァンはこれから変わらなくてはいけない

いつまでも古い慣習に捕らわれていちゃいけないと思う

だからジョシュアは歴代ずっと受け継がれてきた縦爪の婚約指輪のダイヤモンドだけを外して最新のデザインにリフォームしてくれた

そこまでの大きな事はできないけれど、こんな小さな事から始められればいい

「ジョシュア様のしかめっ面がにやける瞬間を見てみたいわぁ~」

ジェシカさんはそう言って私をツンツンと突っついた




「…誰がしかめっ面だ」

そういうジョシュアの顔は他では見れない程穏やかだった

私は帰ってきたジョシュアが着ていたブルーのシャツに今日買ったネクタイを合わせながら今日の買い物の話をした

「ジェシカさんなりの褒め言葉ですよ」

「どこがだ…」

「ん、似合う」

「…まぁお前がそう言うなら明日早速つけよう」

「もう?」

「明日は6ヶ国の王子が揃う。服装でも負けてはいられない」

「そんな勝負もするんですか?」

「意外とロベルトのチェックがうるさい」

あれこれからかうロベルト様の顔が浮かんで笑ってしまう

「じゃあ…裏も見せます?」

「裏?」

私が言うとジョシュアはネクタイを裏返した

そこには

『Mein Herz verlangt nach Dir』

私が後から刺繍したの

ー心が貴方を求めてるー

私が最愛の人への誕生日プレゼント…

ジョシュアはキョトンとしてからふっと笑みを浮かべた

「これは俺だけの秘密だ」

誰が見せてやるかと言ってジョシュアは私の腰を抱き寄せた

ぎゅっと強く、でも優しく抱きしめられた

「求めてるのは心だけか?」

「え?」

ジョシュアの声が耳元で甘く囁く

「心だけでいいならここで終わるが…」

「…もう」

ジョシュアの手は私の返事を待つこともなく、服をすり抜けて素肌を撫でていく

「もう一つ誕生日プレゼントをくれてもいいだろう…」

「誕生日じゃなくたって…」

「ならいつも以上に…だ」

ジョシュアの手が私の頬を包み込む

そしてそっと顎が指で上げられた

「ありがとう…」

吐息が私の唇にかかる

「お誕生日おめでとう…ジョシュア…」

言い終わるか終わらないかのうちに私の唇はジョシュアに塞がれてしまった

甘くゆっくりと、何度も角度を変えながら啄まれていく

いつしか私はジョシュアの背中に手を回して熱くなるキスに身を投げ出していた

これから何度となく迎えるでだろうジョシュアの誕生日

毎年毎年こんなに暖かく迎えていけるように

毎年毎年ちょっとずつ新しいドレスヴァンに生まれ変わって行けるように…

毎年毎年愛しあえるように…

私達は2月の最初の朝は

素肌をシーツで包みながら心地よい気怠さに揺られながら迎えたのだった


🍀END🍀




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